Coohom 壁・床・天井の素材編集マスター|質感と写真風レンダリング7手順

Coohomで3Dパースを作っていると、家具を置いただけではどうしても「CGっぽさ」が残ります。その印象を決めるのが、壁・床・天井という3つの大きな面の素材編集です。2026年4月現在、Coohomの素材ライブラリは家具モデルと合わせて百万単位のアセットがそろっており、ドラッグ&ドロップで質感を差し替えられる手軽さがあります。

この記事では、Coohomで壁・床・天井の素材を編集する基本手順から、自作テクスチャのインポート、写真風レンダリング前提での素材選びのコツまでを、実務で使える順序で整理します。はじめて素材差し替えに挑む方も、提案の質を一段上げたい方も、そのまま作業に使える内容を目指しました。

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目次

Coohom素材編集の全体像と3つの対象面

壁・床・天井はそれぞれ独立したオブジェクトとして管理され、クリック選択から素材を差し替える基本フローは共通です。ただしカメラに占める面積と視認される頻度が違うため、仕上げの優先順位は壁→床→天井の順で考えるのが実務的です。

壁・床・天井はそれぞれ別オブジェクトとして扱われる

Coohomの3Dビュー内で壁面、床面、天井面にカーソルを当てると、それぞれ別の選択枠が表示されます。選択した面には素材パネルが連動して開き、単独で素材を差し替えられます。壁の一部、床の一部屋ぶんといった部分指定も可能で、案件ごとの部屋別提案に応用できます。

素材編集でパースの印象の7〜8割が決まる

実務では、家具の配置よりも壁・床の質感設定でパース全体の印象が決まるケースが多い傾向です。色温度、反射、パターンのスケールが揃うと、同じ間取り・同じ家具でも写真風に寄せた仕上がりに近づきます。

素材系メニューの位置(2026年4月現在)

2026年4月現在、素材系のメニューは3Dビュー内で以下の3か所に分かれています。

  • 右サイドバー「素材ライブラリ」:Coohom公式の既成素材
  • 右サイドバー「カスタム素材(Custom Material)」:自分でアップロードしたテクスチャ
  • 上部「お気に入り」:よく使う素材の社内共有

UI位置はアップデートで微調整されるため、英語表記との対応も覚えておくと迷いにくくなります。

壁の素材編集:塗装・壁紙・タイルの使い分け

壁はカメラ視野で最も広く映る面です。塗装(単色)、壁紙(パターン)、タイル(繰り返しユニット)の3系統を目的別に使い分けると、写真風の破綻が減ります。提案の方向性に合わせて最初に決めるのが壁素材といえます。

壁を1クリックで選択し素材を差し替える手順

3Dビューで対象の壁面をクリックすると、右側に素材パネルが開きます。素材ライブラリから好みのアセットをドラッグするか、パネル内でダブルクリックすれば反映されます。複数の壁を一括で変えたいときは、Ctrl(Windows)またはCmd(Mac)を押しながら順にクリックして選択する方法が使えます。

塗装は日塗工番号・RGB指定で色を合わせる

塗装系の素材は、既成のカラーパレットだけでなくRGB値やHEXコードで色を直接指定できます。案件で日塗工番号や施主指定色が決まっている場合、事前にRGB変換しておくと一発で合わせられます。提案初期は近似色で進め、決定段階でRGB指定に切り替えるワークフローが扱いやすい流れです。

壁紙・タイルはリピート・回転角度・目地を調整する

壁紙やタイルの既成素材には、パターンのリピート幅、回転角度、目地色の3つの調整項目があります。とくに2026年4月現在、Coohom公式ヘルプで案内されているPattern rotationで45度の斜め貼りが設定できるため、ヘリンボーン風やダイヤ貼りを既成タイルから作れます。目地幅を2〜3mmに絞るとシャープに、10mm以上にするとラスティックな印象になります。

部分壁だけ素材を変えるアクセントウォール

1面だけ素材を変えるアクセントウォールは、提案資料で差別化しやすい定番テクニックです。壁面選択後に「分割」ツールを使えば、同じ壁を縦横に区切って別々の素材を当てられます。リビングのTVボード背面を石材調にするパターンなどが好まれます。

床の素材編集:フローリング・タイル・カーペット

床は水平面のため、光の反射方向がカメラに直撃しやすい面です。木目方向と反射率の設定で「写真風かCG風か」が分岐するので、壁よりも繊細な調整が求められます。

フローリングは貼り方向とスケールが命

フローリングは縦貼り、横貼り、斜め貼り、ヘリンボーンといった貼り方向の選択肢があります。Coohomでは素材編集パネル内の「方向」スライダーで角度を調整でき、部屋の長辺に沿って流すのが基本です。加えてテクスチャのスケールを実寸(150mm幅の床材なら150mmに設定)に合わせると、家具スケールとの整合が取れて違和感が消えます。

石材・タイルの目地幅・目地色を整える

床タイルは目地の印象が大きな違いを生みます。目地幅を実際の施工寸法(5〜10mmが一般的)に合わせ、目地色はタイル色より1〜2段暗くするとリアルに見えます。2026年4月現在、Coohomの一部タイル素材はパラメトリック目地調整に対応しており、目地色をカラーピッカーから自由に設定できます。

カーペット・畳は反射を抑えて質感を出す

カーペットや畳は反射率を低めに設定することで、布や藺草(いぐさ)の質感が際立ちます。素材編集パネルのラフネス(Roughness)設定を上げると拡散反射が強まり、しっとりとした見た目に寄せられます。畳素材は目積(めせき)方向を部屋の長辺に合わせる点も忘れずに調整したい箇所です。

部屋ごとに床素材を切り替えるエリア分け

リビングはフローリング、洗面所はタイル、和室は畳といったように、同じフロアでも部屋ごとに床を切り替えられます。部屋の床面をクリックで選択すると、その部屋の床だけが対象になります。間仕切り壁で区切られた部屋を自動認識してくれるため、追加の分割操作なしで切り替えが可能です。

天井の素材編集:見落としがちだが印象を左右する

天井は光源の反射面になるため、真っ白のまま放置すると陰影が消えて平板なパースになります。わずかな色味や梁・クロス設定で立体感が生まれる、見落とされがちな重要ポイントです。

天井クロス・塗装・木目天井の選択肢

天井素材はCoohomの素材ライブラリに独立カテゴリとして用意されており、クロス、塗装、木目天井、板張りなどから選べます。住宅のリビングで木目天井を一部採用するだけでも、ホテルライクな印象に近づけられます。

梁や折り上げ天井を表現する

Coohomには梁(Beam)や折り上げ天井を追加する専用コンポーネントがあります。天井に梁を1本入れるだけで光の落ち方が変わり、写真風レンダリングで立体感が増します。折り上げ天井の内側に間接照明を仕込むと、照明設計との相乗効果で提案力が上がります。

天井色をわずかにオフホワイト寄りにする実務テクニック

純白のままだとレンダリング結果が飛びやすいため、天井色は純白から2〜3段階暗いオフホワイト(例:RGB 245,243,238)に設定するのが実務テクニックです。天井をわずかに温かみのある色へ寄せておくと、家具や床材との色調整合が取りやすくなります。

Coohom素材ライブラリの活用と自作素材のインポート

Coohomの素材ライブラリは百万点規模の家具モデルと連動した質感アセットを持ちます。一方でブランド指定の案件では、自作テクスチャのアップロードが必須になります。両者の使い分けを理解すると、案件対応力が大きく広がります。

公式ライブラリ・ブランド素材・Custom Materialの3レイヤー

素材は大きく3層に分かれます。ひとつめがCoohom公式の汎用ライブラリ、ふたつめがSankyo Tateyamaやサンゲツなど提携ブランドが提供する実製品素材、みっつめがユーザーが独自にアップロードするCustom Materialです。ブランド素材はe-squisse経由の日本版アカウントで国内メーカー素材が拡充される傾向にあります。

自作テクスチャのアップロード手順と推奨サイズ

自作テクスチャは「カスタム素材」パネルから画像ファイル(JPG/PNG)をアップロードします。推奨サイズは2048×2048px前後、ファイル容量は10MB以内が実務的です。アップロード後に繰り返し幅(物理サイズmm)を指定すると、実寸で貼り付けられます。

法線マップ・ラフネスはProプラン以上で調整可(2026年4月現在)

2026年4月現在、法線マップ(Normal Map)やラフネスマップの独自設定は、Coohom Help Centerのカスタム素材ガイドが示すとおりProプラン以上で利用できる機能になっています。Freeプランでは色変更とリピート調整に限定されるため、自社ブランド素材を本格的に管理したい場合はProプランへのアップグレードが前提になります。

素材のお気に入り登録と社内共有

よく使う素材はハートアイコンでお気に入り登録し、チーム内でフォルダを共有できます。案件テンプレートごとに使用素材一覧をまとめておくと、別スタッフへの引き継ぎがスムーズです。

写真風レンダリング前提での素材選び3つのコツ

Coohomのレンダリングエンジンはライティングと素材の相性で仕上がりが大きく変わります。写真風に寄せたいなら、反射率を抑える、テクスチャは実寸で貼る、色数を絞るの3点だけは守りたいところです。

反射の強い素材を使いすぎない

床の光沢は60%以下を目安にすると、写真風レンダリングでも白飛びしにくくなります。高光沢な鏡面仕上げは1枚のパース内で1〜2か所に絞るのが基本で、残りの面はマット〜セミグロスに寄せると落ち着いた画面になります。

テクスチャスケールを実寸に合わせる

600×600mmのタイルなら600mmに、150mm幅のフローリングなら150mmに、スケールを実寸で設定します。Kujiale公式YouTubeの素材編集チュートリアルでも、実寸スケール設定が写真風仕上げの前提として繰り返し紹介されています。スケールが揃っていないと、家具のサイズ感とテクスチャの目地感がズレて「ミニチュア感」が出てしまいます。

色数は1部屋4色以内に絞る

1部屋で使う主色は4色以内に絞ると、写真風の統一感が出ます。ベース(床・壁)2色、アクセント1色、差し色1色が目安です。実務では、カラースキームをモノトーン+アクセント1色で組むと失敗が少なく、提案時の説明もしやすくなります。

まとめ:素材編集を武器に提案スピードを上げる

Coohomの素材編集は、3Dパースのリアリティを底上げする最短ルートです。要点を振り返ります。

  • 壁・床・天井は別オブジェクトで管理され、視認面積の大きい順に仕上げるのが効率的
  • 塗装・壁紙・タイル・フローリングのそれぞれで、リピート・方向・目地など固有の調整項目を押さえる
  • 自作テクスチャは2048×2048px前後でアップロードし、Proプランなら法線マップも設定可能(2026年4月現在)
  • 写真風レンダリングは「反射を抑える・スケールを実寸・色数は4色以内」の3ルールで破綻を防ぐ

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CONTENTS

3 LESSONS


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基礎編② 画面構成と基本的な操作方法

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実践編① 太陽光の入る白い部屋

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マテリアル ライブラリセット

この記事を書いた人

橘 美咲のアバター 橘 美咲 PERSC 専任講師

「CADは裏切らない。昨日引けなかった線が、今日は引ける。それが楽しいの」

元・完全未経験の文系女子。新卒で入った建築現場で「図面が読めない」と絶望し、悔し涙を流しながらCADを独学で習得した過去を持つ。 その後、設計事務所、ゼネコンを経てフリーランスへ転身。現在はPERSCにて「現場で本当に使える技術」を伝授する鬼(?)コーチとして活動中。 「線一本にも意味がある」が口癖。趣味は、完成した建物を見上げながらのビールと、深夜の猫動画巡回。

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