Coohom 家具配置と100万モデルライブラリ活用術
Coohomの強みは、100万点を超えるモデルライブラリをブラウザだけで扱える点にあります。公式サイトの英語版ページでも2026年4月現在「1,000,000+ model catalogs」と一貫して表記されており、数の多さ自体は信頼して前提にできます。数が多すぎて逆に迷う、という相談を現場でよく聞きますが、検索軸と配置手順を型で覚えておけば日々の提案スピードは一段上がります。
この記事では、Coohomの家具ライブラリの全体像、検索と配置の基本操作、カスタム3Dモデルの取り込み、シーン別の推奨運用までを順に整理します。インテリアコーディネーターや工務店担当の方が、打合せの席でそのまま使える選び方を持ち帰れる内容を目指しました。
Coohomの100万モデルライブラリでできること
Coohomのモデルライブラリは、家具だけでなく建材・装飾・設備まで含めて2026年4月現在100万点以上が登録されていると公式に案内されています。Coohom公式のモデルライブラリページでは「1,000,000+ model catalogs」と明示されており、日本語サイトの「100万点以上」という表記はこの英語公式値の訳にあたります。
さらにCoohom All-in-one Softwareのページでは「600K+ furniture models」「200+ brand partners」とも記載されており、総数の内訳として家具モデルが60万点超、公式ブランドパートナーが200社超という構造が読み取れます。単なる汎用3Dモデル集ではなく、ブランド公式モデルや地域別のローカル家具も混在している点が、他のインテリアCADとの違いです。
ライブラリの全体像:家具だけではない
ライブラリに含まれるモデルは、家具(ソファ/テーブル/ベッドなど)だけでは終わりません。キッチン・バス・トイレといった水回り設備、建具(ドア・窓)、カーテンやラグなどのソフトファニシング、観葉植物や小物まで網羅されています。背後には親会社Manycore Techが保有する膨大な3Dアセット群があり、Coohomはそのなかから国際利用に適したモデルをキュレーションして公開している位置づけです。
実務では、家具を置く前に建具と設備を先に揃え、そのうえで家具を配置する流れの方が、全体のスケール感が崩れにくい印象です。
ブランド公式モデルで固有名詞が通る提案ができる
Coohomはグローバル親ブランドKujialeを通じて、家具メーカー各社との連携モデル(ブランド公式モデル)を継続的に取り込んでいます。Coohom公式ブログによれば、2026年4月現在、北米のAshley、韓国のHanssemなどが採用企業として明示されており、IKEAを含む200社超のブランドパートナーが家具カタログに統合されています。
ブランド別カタログから直接ドラッグできるため、提案書に「○○社の△△シリーズで検討」と固有名詞を載せられる点が強みです。実務では、価格帯や納期の根拠を求められる法人案件ほど、ブランド公式モデルの比重を上げる運用が安全になります。
無料版と有料版で使えるモデルに差がある
Freeプランでも大半のモデルは利用できますが、一部のブランド公式モデルや最新AI連携機能は有料プラン(Pro/Elite)向けに限定されることがあります。料金体系の全体像はCoohom 基本機能ガイド|初心者が最初に押さえる6テーマの全体像で整理しています。
家具検索の基本:カテゴリ・テイスト・ブランドで絞り込む
100万点から目的の1点に辿り着くには、検索軸を組み合わせるのが早道です。Coohomはカテゴリ階層・スタイル・ブランドの3軸を用意しており、このうち2軸を組み合わせるだけでヒット数は一気に現実的な範囲まで絞れます。
カテゴリ階層から探す
まずはカテゴリで大枠を決めます。「リビング > ソファ > 3人掛け」のように、親カテゴリから子カテゴリへ段階的に絞り込む階層型ナビゲーションです。迷ったときはこの軸が基本。深いカテゴリに入る前に「サイズ」「素材」「色」のファセット条件を併用すると、ヒット数が扱える量に収まります。
スタイル/テイストで雰囲気を揃える
カテゴリだけでは「ジャパンディ」「北欧」「インダストリアル」といったテイスト統一が難しくなります。Coohom公式の3D Model Library紹介記事では、Nordic/Industrial/Modern/Countryside/Mediterraneanといったテイスト別コレクションがプリセットされていると明記されており、スタイルタグを指定しておくと同系統の家具だけが並ぶため、提案のブレが減ります。
実務では、案件の初期段階でテイストタグを1〜2個ピン留めしておき、そのタグ縛りで家具を選ぶとコーディネートの時間を大幅に短縮できます。
ブランド名・型番で直接検索する
特定ブランドの商品を指定された場合は、検索窓にブランド名や型番を入れるのが最速です。IKEA/Ashley/Hanssemなど200社超のブランドパートナーの公式モデルが登録されていれば、型番単位でヒットします。未登録の場合は類似モデルで代替するか、H2-4で扱うカスタムインポートの出番となります。
家具配置の手順:ドラッグ&ドロップから寸法調整まで
Coohomの家具配置は、2D間取りから置くフローと3Dビューで直接置くフローの2系統があり、どちらもドラッグ&ドロップで完結します。公式サイトでは「if it fits on screen, it fits in the room」というコンセプトが掲げられており、画面上で操作したサイズがそのまま実寸として空間に反映される設計です。精度が欲しい寸法調整は、配置後にプロパティパネルで数値入力する流れになります。
2D間取り上から配置するフロー
平面図で位置を決めたい場合は、2Dビュー上に家具をドロップします。壁との距離を数値入力できるため、動線計画や法規上のクリアランス(廊下幅・扉の開き側)を崩さずに置けるのが利点です。間取り作成自体の詳細は兄弟クラスタの領域で扱います。
3Dビューから直接配置するフロー
ビジュアル重視で並べたい場面では、3Dビュー側で直接家具をドロップする方が直感的です。床を認識して自動的に床面にスナップするため、浮遊や埋没が起きにくい設計といえます。
壁付け家具(収納・ヘッドボード)は、壁面に近づけると自動吸着して回転も合わせてくれます。この吸着挙動を覚えておくと、配置スピードが目に見えて上がります。
吸着・整列・回転の便利操作
複数の家具を揃えたいときは、整列コマンドと等間隔配置コマンドが便利です。ソファ両脇にサイドテーブルを置く、ダイニングチェアを6脚並べる、といった作業が数クリックで済みます。
回転は15度単位のスナップがデフォルトで、Shiftキーで自由角度に切り替えできます。実務では、部屋の対角線にソファを振りたいときなどにShift+ドラッグが出番になる場面です。
カラー・マテリアルを差し替える
同じモデルでも、配置後にカラー/ファブリック/木目マテリアルを差し替えれば別物の提案になります。細かいテクスチャや床・壁の素材編集はCoohom 壁・床・天井の素材編集マスター|質感と写真風レンダリング7手順で深掘りしていますが、家具単体の差し替えはプロパティパネルから数クリックで完結します。
カスタム3Dモデルのインポートでライブラリを拡張する
ライブラリにない家具、たとえば造作家具や自社オリジナル家具は、OBJ/FBXなどの3DデータとしてCoohomにインポートできます。この記事では選び方までをまとめ、実作業の詳細は専用クラスタに委譲します。
対応フォーマットとサイズ感
2026年4月現在、OBJ/FBX/SKP(SketchUp)などの主要フォーマットに対応し、テクスチャ付きでのアップロードが可能です。ポリゴン数が極端に多いモデルは動作が重くなるため、事前にリトポロジーやテクスチャ最適化をかけておくのが安全です。
アップロードから配置までの流れ(概観)
Coohomの「マイモデル」エリアにファイルをアップロードし、縮尺・向きを調整してからライブラリと同じ感覚でドロップできるようになります。具体的な手順やトラブルシュートはCoohomカスタム3Dモデル取込7手順|OBJ/FBX実務ガイドで手順単位に整理しています。
自社家具をマイライブラリ化する運用
家具メーカー・工務店で自社家具の3Dデータをあらかじめ全点アップロードしておくと、以後の提案は「自社モデル優先+ライブラリ補完」という運用に切り替えられます。継続案件が見込める事業者ほど、この初期整備の費用対効果は高くなります。
シーン別推奨設定:リビング・寝室・オフィス・店舗
同じ100万点ライブラリでも、シーンごとに効く型は違います。ここでは代表的な4シーンについて、どのカテゴリから手を付けるかの順序をまとめます。
リビング:ソファ→ラグ→TVボードの順で決める
リビングは家族や来客の視線が集まる中心です。最初にソファの向きとサイズを固め、次にラグでフロアゾーニングを示し、最後にTVボードと収納で壁面を整えると構成が崩れにくくなります。植物や照明は仕上げ段階で置くのが定石。
寝室:ベッドを基準に左右対称を崩す
寝室はベッドが主役です。ヘッドボード付きモデルを中央に置き、左右のナイトテーブルと間接照明を配置します。編集部では、左右完全対称にせず、片側だけチェアやフロアランプを足して崩しを入れる型が好まれる傾向を取材現場で確認しています。
オフィス・会議室:動線と席数先行
オフィスは見た目より動線と席数要件が先です。デスク島の配置と通路幅を先に決め、家具はその上に載せていくフローで進めます。提案書向けのビジュアル化は、レンダリング設定を合わせる段階で整える流れです。
店舗・ショールーム:ブランド公式モデルで「売り場」を再現する
家具店・ショールームでは、IKEA・Ashley・Hanssemといったブランド公式モデルを軸にして実在する商品だけで構成する選択が有効です。来場前に3Dショールームで下見させる運用と相性がよく、家具メーカー向けのCoohom活用事例としても蓄積が進んでいます。
2026年4月現在のライブラリ仕様と注意点
Coohomのライブラリは随時拡張・整理されており、モデル数やブランド参加状況は時期によって変わります。以下は2026年4月現在で押さえておきたい注意点です。
- 「1,000,000+ model catalogs」という表記はグローバル総数で、地域・言語設定によって表示される一部モデルが異なる場合がある(公式ライブラリページ参照)
- 中国本家のKujialeとは同一プラットフォームですが、Coohom公式ブログが述べるとおりCoohomは国際ブランド寄りに再編成されたサブセットで、Kujiale側に多い中国ブランド家具の一部は日本語UIで検索できない
- ブランド公式モデルは海外ブランドが現時点では厚く、国内は順次拡充中。無印良品やKozielなど地域差の大きいブランドは採用状況が時期で変動する
- 商用利用可否はプラン・モデル単位で条件が異なり、特にブランド公式モデルは再配布制限があるのが通例
- モデルのテクスチャ解像度はモデルごとに差があり、近景レンダリング時にはテクスチャ品質の事前確認が必要
まとめ:100万モデルライブラリを味方に付ける3つの型
Coohomの家具配置は、検索の工夫と配置の型、そしてカスタム拡張の使い分けで一気に実用度が上がります。押さえどころは次の3点です。
- カテゴリ×テイスト、あるいはブランド×型番で検索軸を2重に絞ると、2026年4月現在の1,000,000点超が現実的な候補数に収まります
- 2D間取りで位置を決め、3Dで吸着とマテリアル差し替えを行うフローが、最短で提案レベルまで仕上がる標準型になります
- 自社家具や造作家具はカスタムインポートで「マイライブラリ化」し、案件横断で再利用できる資産にするのがおすすめです
IKEA・Ashley・Hanssemなどの公式ブランドを含む200社超のパートナー資産を土台にしながら、自社オリジナルをカスタムで重ねていく運用が、Coohomの強みを最大化する近道です。
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