Coohom vs Homestyler 完全比較|7軸で選ぶインテリアCAD

「CoohomとHomestyler、どちらを使えばいいのか」。無料で使えるクラウド型インテリアCADを探していると、この2つは必ず候補に上がります。どちらもブラウザ上で間取り作成から3Dレンダリングまでこなせるため、機能一覧を眺めるだけでは違いが見えにくいのが実情です。

この記事では、CoohomとHomestylerを価格帯・無料範囲・日本語対応・AI機能・VR/AR・業界フィット・ライセンスの7軸で比較し、用途別にどちらが合うかを整理します(本文中の価格・仕様はすべて2026年4月現在の情報です)。

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目次

CoohomとHomestylerの基本プロフィール

比較に入る前に、2つのツールの成り立ちと運営元を確認します。立ち位置を理解しておくと、7軸比較の読み方が変わります。

Coohomの概要と強み

Coohom(クーホム)は、中国Manycore Tech Inc.(群核科技、2011年杭州創業)が開発したクラウド型インテリアCADです。中国本土では「Kujiale(酷家乐)」として展開されており、Coohomはその国際版にあたります(Manycore Tech – Wikipedia、2026年4月現在)。

強みは、AIによる自動レンダリングとパノラマVR生成の精度、そして100万点以上(公式表記では600K+と記載される場合もあり)の家具・建材モデルライブラリです(Coohom G2 Reviews、2026年4月現在)。家具・建材メーカーの公式モデルが多数収録されており、工務店・不動産・小売など法人向けの提案資料にそのまま使える実用性があります。

日本語UIを含む9言語(英・中・仏・独・日・韓・西・泰・越)に正式対応している点も、国内読者にとって見逃せない特徴です。

Homestylerの概要と強み

Homestyler(ホームスタイラー)は、中国Easyhome(居然之家)系列のEastart Games社が運営するクラウド型インテリアCADです。もとは2007年にAutodeskが無料ツールとして公開したサービスで、2017年にEasyhomeが買収して独立運営を開始しました。

無料プランの広さが業界でも際立っており、1K解像度のレンダリングが無制限、30万点以上のモデルライブラリ、間取り作成、VRツアー出力までを無料枠でカバーします(Homestyler Capterra 2026、2026年4月現在)。UIも直感的で、インテリアCAD未経験者でも30分程度で基本操作を習得できます。

AI機能のラインナップも豊富で、テキストからフォトリアルなデザインを生成する「AI Designer」にはNVIDIA Edifyが採用されています(Homestyler AI Features – Dupple、2026年4月現在)。

7軸比較表(Coohom vs Homestyler)

7軸を一覧で見渡し、それぞれのポイントを補足します。

比較軸 Coohom Homestyler
価格帯 無料+$25/月または$299/年の1段階 無料+$4.90/$9.90/$19.60の3段階
無料範囲 プロジェクト数・レンダ枚数・出力解像度に上限 1Kレンダ無制限・30万モデル・VRツアー出力まで可
日本語対応 UIの大部分が日本語化(9言語正式対応) 多言語対応だが日本語は部分的
AI機能 スケッチ→2D/3D自動生成、AIGC Labのプロンプトレンダー AI Agent・AI Modeler・AI Designer(NVIDIA Edify)・AI Floor Planner
VR/AR 360度ウォークスルー、ビデオレンダ、Web VRリンク共有 360度パノラマ、Panorama Replacement(素材・色・家具の切替VR)
業界フィット 工務店・不動産・小売、プロ設計者 個人・DIY・小規模デザイン、初心者
ライセンス 個人〜法人連続、商用利用対応 個人寄り、商用は上位プラン
モデル数 100万点以上(公式600K+表記あり) 30万点以上

※ 各プランの価格・機能は2026年4月現在の情報です。最新情報は各社公式サイト(Coohom CapterraHomestyler Capterra)で確認してください。

価格帯と無料範囲の詳細

Coohomは無料プランでプロジェクト作成やレンダリングが可能ですが、枚数上限や出力解像度の制限があります。有料プランは$25/月または$299/年の1段階(Pro相当)のみで、年額契約なら月換算$25前後に収まる設計です(2026年4月現在)。法人向けのEliteや企業プランは個別見積扱いで、従業員規模に応じて段階的に用意されています。

一方、Homestylerの無料範囲は「業界最寛大」と評されるほど広く、1K解像度のレンダリングが無制限、30万モデルの利用、VRツアー出力まで課金なしで完結します。有料プランは$4.90(Individual)/$9.90(Master)/$19.60(Team)の3段階に細分化されており、用途と予算に応じて段階を選べる構造です(2026年4月現在)。

実務では、「まず無料で使い倒したい」ならHomestyler、「年額固定で経費計上したい」ならCoohomという選び方が現実的です。

AI機能の方向性の違い

AI機能は両ツールとも力を入れていますが、方向性と実装の厚みが異なります。

CoohomのAIは「実務効率化」寄りで、スケッチから2D/3Dを自動生成する機能や、AIGC Labによるプロンプト指定のレンダリング強化に重点があります。営業提案や設計初期段階の時短に直結する設計です。

HomestylerのAIは4機能に細分化されています。AI Agent(自然言語でレイアウトを指示)、AI Modeler(写真から3Dモデル化、2025年後半に正式リリース)、AI Designer(NVIDIA Edify搭載、テキスト→フォトリアルデザイン生成)、AI Floor Planner(間取り画像から3D自動生成)の4本柱で、ビジュアル変換と生成の領域ではCoohomを上回る場面もあります(2026年4月現在)。

編集部では、営業提案資料の量産にはCoohom、イメージボードやSNS投稿用のビジュアル展開にはHomestylerという使い分けを取材で複数確認しています。

VR/ARと日本語対応

VR/AR機能はどちらも360度パノラマに対応していますが、機能の味付けは異なります。Coohomは360度ウォークスルー、ビデオレンダ、クライアント共有用のWeb VRリンク生成が便利で、提案の配布性に優れます。HomestylerはPanorama Replacement機能が特徴で、同一空間の素材・色・家具をパノラマ上で切り替えて見せるインタラクティブな提案が可能です。

日本語対応は差が出るポイントです。CoohomはUI翻訳の網羅性が高く、9言語正式対応として日本語が明記されています。Homestylerも多言語対応していますが、日本語化されていないメニューやヘルプページが残っています。日本語環境での運用を重視するなら、Coohomの方が導入ハードルは低くなります。

Coohomが向くケース

Coohomを選ぶと効果が出やすいのは、以下のような場面です。

工務店・不動産会社で営業提案に使いたい場合、法人プランへの拡張が容易で、100万点以上のモデルライブラリから実在メーカー品を選べるのが強みです。AI自動レンダリングの速度も、営業スピードとの相性が良い仕上がりです。

日本語環境での運用を最優先したい場合もCoohomが適しています。9言語正式対応でUIの日本語化率が高く、ITスキルにばらつきのあるチームでも操作説明の負荷を抑えられます。

年額固定で経費処理したい場合にも向いています。$299/年の1本プランは稟議を通しやすく、月額管理の手間も省けます。プロ志向で機能密度を重視するユーザー層とも親和性が高い設計です。

Homestylerが向くケース

Homestylerを選ぶほうが合理的な場面もあります。

個人DIYやセルフリノベーションの計画に使いたい場合、無料範囲が広いHomestylerは最適です。1Kレンダリング無制限+30万モデル+VRツアー出力までを課金なしで使えるため、自宅の模様替えや引っ越し前のレイアウト検討なら無料で十分にまかなえます(2026年4月現在)。

AIスタイル変換やビジュアル提案のバリエーションを増やしたい場合も、Homestylerの強みが活きます。NVIDIA Edify搭載のAI Designerや、写真から3D化するAI Modelerを組み合わせれば、イメージ提案の初期段階で幅広いビジュアルを量産できます。

施主向けに素材・色・家具の切替を見せたい場合、Panorama Replacement機能が真価を発揮します。同一のパノラマ上で仕上げ材を入れ替えて比較提示できるため、打ち合わせでの合意形成が早まります。

費用を抑えて段階的に試したい場合も、$4.90から始められる3段階プランは心理的ハードルが低い選択肢です。

移行・併用の判断ポイント

「どちらか一方に決めなければならない」と思い込む必要はありません。実務では、併用や段階的な移行が現実的な選択肢になります。

併用が有効なパターン

イメージ提案の初期段階ではHomestylerのAI Designer(NVIDIA Edify)やPanorama Replacementでビジュアルを量産し、具体的な間取り・法人向けレンダリングに進んだ段階でCoohomに切り替える。この2段階ワークフローは、デザイン事務所や小規模工務店で見かけるパターンです。

移行時の注意点

HomestylerからCoohomへの移行を検討する場合、プロジェクトデータの直接インポートには対応していません(2026年4月現在)。間取りを再作成する手間が発生するため、移行の判断は早めに行うのが得策です。プロジェクト数が少ないうちに試すほうが負荷は軽く済みます。

CoohomからHomestylerへの移行も同様にデータ互換はなく、Coohom側の100万点モデルや日本語UIは失われます。どちらのツールもクラウド完結型のため、外部ファイル形式での中間出力は制限されています。移行で失うものを事前にリスト化しておくと、判断の精度が上がります。

まとめ(どちらを選ぶべきか)

CoohomとHomestylerは、どちらもクラウド型で無料から使えるインテリアCADですが、運営元(Coohom=Manycore Tech群核科技/Homestyler=Easyhome居然之家系列)、料金体系、AI機能の方向性、無料枠の広さに明確な違いがあります。

法人展開・日本語環境・営業提案・年額固定プランを重視するなら、Coohomが合います。個人利用・無料範囲の広さ・AIビジュアル生成・Panorama Replacementを重視するなら、Homestylerが選択肢に入ります。

まずは両方の無料プランを30分ずつ触り、自分の業務フローに合うかを体感してみてください。体感したうえで、7軸のどこに優先度があるかを書き出せば、結論は自然に見えてきます。

9製品との横断比較で全体像を確認したい場合は、俯瞰ガイドもあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

橘 美咲のアバター 橘 美咲 PERSC 専任講師

「CADは裏切らない。昨日引けなかった線が、今日は引ける。それが楽しいの」

元・完全未経験の文系女子。新卒で入った建築現場で「図面が読めない」と絶望し、悔し涙を流しながらCADを独学で習得した過去を持つ。 その後、設計事務所、ゼネコンを経てフリーランスへ転身。現在はPERSCにて「現場で本当に使える技術」を伝授する鬼(?)コーチとして活動中。 「線一本にも意味がある」が口癖。趣味は、完成した建物を見上げながらのビールと、深夜の猫動画巡回。

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