CADの資格11選|種類・難易度・受験料と、建築の仕事での選び方【2026年版】
CADの資格は、主催する団体もソフトも分野もばらばらで、名前だけでは違いが分かりにくい資格です。この記事では、CADの資格11種類を、主催の公式サイトで確かめた受験料・形式・合格率で比べ、建築の図面を描く仕事でどれから取ればよいかを解説します。
更新日 2026年10月22日/受験料・日程・合格率は、2026年10月20日に各主催の公式サイトで確かめました
CADの資格とは
CADの資格は、CADで作図する力や、CADの知識を試験で確かめて認める資格です。ほとんどが民間の団体やソフトの会社が主催する資格で、国が認める技能検定は、機械の図面の「機械・プラント製図」だけです。
建築の図面の技能検定(建築図面製図)は、受検する人が少なく、平成24年度の試験から廃止されました。そのため、建築の図面をCADで作図する力を示すときは、民間の資格を使います。
CADの資格の分かれ方は、次の3つです。
- ソフトを問わない資格:CAD利用技術者試験・建築CAD検定・BIM利用技術者試験など。自分の使っているCADで受けられるか、ソフトを使わない筆記で受ける
- ソフトの会社の資格:オートデスク認定資格(AutoCAD・Revit)・Vectorworks検定・Archicad BIM User 認定など。そのソフトの操作を確かめる
- 機械の設計の資格:3次元設計能力検定・機械・プラント製図など
CADの資格11選の一覧
主な資格を、主催・形式・受験料で並べます。受験料は個人で受けるときの税込の値で、級が分かれる資格はいちばん下の級からの値です。
| 資格 | 主催 | 分野 | 形式 | 受験料 |
|---|---|---|---|---|
| 2次元CAD利用技術者試験 | ACSP | 分野を問わない | 筆記(CBT・IBT)と実技 | 5,500円〜 |
| 3次元CAD利用技術者試験 | ACSP | 分野を問わない | 筆記(CBT)と実技 | 8,800円〜 |
| 建築CAD検定試験 | 全国建築CAD連盟 | 建築 | 実技 | 11,500円〜 |
| BIM利用技術者試験 | ACSP | 建築(BIM) | 筆記(CBT)と実技 | 8,800円〜 |
| Vectorworks検定 | Vectorworks社 | 建築・インテリアほか | ネットの選択問題 | 無料 |
| オートデスク認定資格 | オートデスク | AutoCAD・Revit ほか | 選択と操作(50分) | 試験センターごと(公式は試験センターに問い合わせ) |
| Archicad BIM User 認定 | Graphisoft | 建築(Archicad) | ネットの選択問題(英語) | 公式の欄は「Free」 |
| CAD実務キャリア認定制度 | コステックエデュケーション | 分野の記載なし | 実技(在宅) | 7,300円〜 |
| 3次元設計能力検定試験 | 3次元設計能力検定協会 | 機械 | オンラインと会場 | 8,000円〜 |
| CADデザインマスター | 日本デザインプランナー協会 | 分野を問わない | 在宅 | 10,000円 |
| 機械・プラント製図(技能検定) | 都道府県 | 機械 | 実技と学科 | 実技 13,300円(青森県・令和8年度後期の例) |
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ここからは、建築の図面を作図する仕事で使う人が多い資格から順に、中身を説明します。
2次元CAD利用技術者試験・3次元CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が主催する、ソフトを問わない資格です。2次元は基礎・2級・1級(1級は建築・機械・トレース)、3次元は2級・準1級・1級に分かれます。
2次元の基礎と2級は、受験資格の決まりが無く、試験会場のパソコン(CBT)などでいつでも受けられます。2次元の1級は、建築・機械・トレースに分かれた実技の試験で、受けられるのは2級の合格者などです。
級ごとの試験の中身と、建築の図面の学びでの使い方は、CAD利用技術者試験の記事でさらに詳しく解説しています。
建築CAD検定試験
建築CAD検定は、一般社団法人 全国建築CAD連盟が主催する、建築の図面に絞った実技の資格です。級は准1級・2級・准2級・3級・4級(4級は高校の団体受験だけ。准2級は2024年から)です。
試験では、与えられた条件から建築の一般図を描くか、建築の図面をCADでトレースします。使えるのは汎用のCADで、汎用CADなら制限なし(例:Jw_cad・AutoCAD・Vectorworks・DRA-CAD)。会場のパソコンか、自分のノートパソコンの持ち込み。Jw_cad で受けられるので、Jw_cad を使って働く人や、これから Jw_cad を学ぶ人が取りやすい資格です。
級ごとの試験の中身は、建築CAD検定の記事でさらに詳しく解説しています。
BIM利用技術者試験
BIM利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が主催する、建築のBIMの資格です。2級は筆記で、BIMのソフトは使いません。準1級と1級は、Archicad・GLOOBE Architect・Revit/LT・Vectorworksのどれかで、BIMのモデルを作る実技があります。
ソフトの会社の資格(オートデスク・Vectorworks・Archicad)
3社の資格は、受け方と受験料が大きく違います。オートデスクは試験センターで受け、Vectorworks と Archicad はネットで受ける形です。
- オートデスク認定資格:AutoCAD ユーザー・Revit Architecture ユーザー・Autodesk Fusion ユーザーなどがあり、選択形式と、ソフトを模した試験用アプリを操作する実技形式。50分。受験料は試験センターごと(公式は試験センターに問い合わせ)です。合格は取得から5年有効です
- Vectorworks検定:Vectorworks, Inc.・ベクターワークスジャパン株式会社が行う検定で、IBT(ネットで選択問題)・いつでも受検できる。受検料は無料で、合格の有効期限は合格から3年です。以前の「Vectorworks操作技能認定試験」とは別の検定です
- Archicad BIM User 認定:Graphisoft の認定で、英語の多肢選択 20問・30分・70%以上で合格。受験料の欄は公式の欄は「Free」です
機械の設計の資格と、そのほかの資格
CAD実務キャリア認定制度・3次元設計能力検定・CADデザインマスター・機械・プラント製図は、機械の設計や分野を問わない操作の資格です。
- CAD実務キャリア認定制度:一般社団法人コステックエデュケーションの実技の試験で、実技だけ・一般は在宅(90分・参考書を見てよい)。受験料は13,600円・10,500円・7,300円(学生は 9,500円・6,300円・5,300円)です
- 3次元設計能力検定試験:3次元設計能力検定協会の検定で、3D CAD の操作と機械の設計の基礎を確かめます。受験料は8,000円・10,000円・15,000円です
- CADデザインマスター:日本デザインプランナー協会(JDP)の資格で、在宅・いつでも受験できる・70%以上の評価で合格。受験料は10,000円です
- 機械・プラント製図:国の技能検定で、機械製図CAD作業の実技と学科があります。受検の手数料は都道府県ごとに決まっていて、たとえば青森県の令和8年度後期は実技 13,300円(青森県・令和8年度後期の例)・学科 3,100円です
CADの資格の難易度と合格率
合格率は、主催が公表している資格だけを並べます。級が上がるほど合格率は下がり、実技の上の級は3〜4割です。
| 資格と級 | 合格率 |
|---|---|
| 2次元CAD利用技術者試験 基礎 | 82.31%(2025年度) |
| 2次元CAD利用技術者試験 2級 | 54.02%(2025年度) |
| 2次元CAD利用技術者試験 1級(建築) | 30.43%(2026年度前期・建築) |
| 3次元CAD利用技術者試験 2級 | 73.82%(2025年度) |
| 建築CAD検定 3級 | 68.3%(2025年度) |
| 建築CAD検定 准2級 | 64.4%(2025年度) |
| 建築CAD検定 2級 | 61.8%(2025年度) |
| 建築CAD検定 准1級 | 34.8%(2025年度) |
| BIM利用技術者試験 2級 | 87.68%(2025年度) |
| BIM利用技術者試験 1級 | 45.16%(2025年度後期) |
筆記の試験(CAD利用技術者試験の2級・BIM利用技術者試験の2級)は、受験資格の決まりが無く、いつでも受けられます。実技の上の級は、試験の日が年に1〜2回と決まっていて、合格率も低くなります。
CADの資格は要るのか
CADで作図する仕事に、資格は必須ではありません。
それでも資格が役に立つ場面は、主に次の3つです。
- 未経験から仕事を探すとき:実務の経験が無いあいだは、描ける力を人に示す材料が少ない。実技の資格(建築CAD検定・CAD利用技術者試験の1級)は、描けることを示す材料になる
- 学ぶ目安にするとき:級ごとに描く図面と時間が決まっているので、独学でも「どこまで描けるようになったか」を測れる
- 使うソフトを示すとき:ソフトの会社の資格は、そのソフトを使えることの目安になる
目的ごとのCADの資格の選び方
どの資格から取るかは、何の図面を作図する仕事をしたいかで決めます。
建築の図面を描く仕事をしたい人
建築の図面を作図するなら、建築CAD検定と2次元CAD利用技術者試験の2つが最初の候補です。
- 自分のCADで実際に描く力を示したいなら、建築CAD検定。Jw_cad で受けられ、3級(トレース)から始められる
- まずCADの知識をまとめて確かめたいなら、2次元CAD利用技術者試験の2級。受験資格の決まりが無く、いつでも受けられる
BIMや3次元で設計したい人
Revit・Archicad などのBIMのソフトを使うなら、BIM利用技術者試験の2級から取り、使うソフトが決まったらそのソフトの会社の資格を足します。
使うソフトが決まっている人
職場で使うソフトが決まっているなら、そのソフトの会社の資格(AutoCAD・Revit ならオートデスク認定資格、Vectorworks なら Vectorworks検定)が、ソフトを使えることの目安になります。
機械の設計をしたい人
機械の図面なら、3次元CAD利用技術者試験・3次元設計能力検定・機械・プラント製図(技能検定)が合う資格です。
CADの資格の勉強方法
CADの資格の勉強の道は、独学・講座・職業訓練の3つです。どれを選んでも、実技の資格は、CADで作図する練習が中心になります。
- 独学:公式のテキストと過去の問題で進める。費用は安いが、描いた図面が合っているかを確かめる相手がいない
- 講座・スクール:描き方を順番に学び、分からない所を質問できる。費用がかかる
- 職業訓練:国や都道府県の訓練で、建築CAD科などがある。受講の費用はかからないが、期間と日程が決まっている
PERSC の建築CADコース(Jw_cad)は、Jw_cad の基本操作から、実務の手順で建物の図面を作図するところまでを、動画とテキストで学ぶ講座です。建築CAD検定の試験の対策の講座ではありません。登録すると、体験レッスン5本を無料で見られます。
CADの資格を生かせる仕事
CADの資格を生かせるのは、CADで作図する仕事です。建築なら、設計事務所・住宅メーカー・工務店・内装会社などで作図するCADオペレーターや、設計の補助の仕事があります。
よくある質問
QCADの資格は国家資格ですか?
ほとんどが民間の資格です。国が認める技能検定には、機械の図面の「機械・プラント製図」があります。建築の図面の技能検定(建築図面製図)は、平成24年度の試験から廃止されました。
QJw_cad で受けられる資格はありますか?
Jw_cad そのものの資格はありません。建築CAD検定は、Jw_cad などの汎用のCADで受けられます。
Q未経験から最初に取るなら、どの資格ですか?
建築の図面を作図する仕事なら、建築CAD検定の3級(トレースの実技)か、2次元CAD利用技術者試験の2級(受験資格の決まりが無い)から取るのが始めやすい道です。
QCADの資格の受験料はいくらですか?
資格と級で違います。たとえば2次元CAD利用技術者試験の2級は7,150円、建築CAD検定の3級は11,500円、Vectorworks検定は無料です(2026年10月20日に各主催の公式サイトで確かめた値)。