建築CAD検定|級ごとの試験の中身・合格率・日程とJw_cadでの受け方【2026年版】
建築CAD検定は、CAD で建築の図面を作図する力を、実技の試験で確かめる検定です。この記事では、級ごとの試験の中身と合格の基準、合格率、受験料と日程、Jw_cad で受験するときの決まりを、主催の公式サイトの値で解説します。
更新日 2026年10月26日/試験の中身・受験料・日程・合格率は、2026年10月22日と26日に全国建築CAD連盟の公式サイトで確かめました
建築CAD検定とは
建築CAD検定試験は、一般社団法人 全国建築CAD連盟が主催する、建築の図面を CAD で作図する実技の検定です。1993年に始まり、年に1万人を超える人が受験しています。
試験は筆記ではなく、すべて実技です。参考の図面を写すトレースや、ラフスケッチから図面を仕上げる問題を、決まった時間の中で作図します。
級は准1級・2級・准2級・3級・4級(4級は高校の団体受験のみ、准2級は2024年から)です。受験資格の決まりは無く、誰でも受験できます。
級ごとの試験の中身と合格の基準
級が上がるほど、写す図面から、自分で判断して仕上げる図面に変わります。各級の時間と作図する図面、合格の目安は次のとおりです。
出典:全国建築CAD連盟の公式サイト(試験内容)(2026年10月31日に撮影)
3級:図面を写すトレース
2時間・参考図をもとに部分の図4面をトレース(例:階段平面図 S=1/30、通り芯・寸法 S=1/100、柱・壁・間仕切壁 S=1/100、壁と窓 S=1/30)・200点満点中150点が目安。受験料は11,500円で、合格率は68.3%(2025年度)でした。CAD を学び始めた人が、作図の速さと正確さを確かめる級です。
准2級:3級と2級の間の級
3時間・設計者の詳しい指示をもとに平面詳細図と立面図(S=1/50)の2面をトレース・正解率75〜80%が目安。受験料は12,000円で、合格率は64.4%(2025年度)でした。2024年に始まった級です。
2級:ラフスケッチから図面を仕上げる
5時間・設計者のラフスケッチをもとに平面詳細図と立面図(S=1/50)の2面を作図・250点満点中195点が目安。受験料は12,500円で、合格率は61.8%(2025年度)でした。
准1級:いちばん上の級
4時間10分(CAD の設定10分・読み取りと計画30分・作図3時間30分)・RC 造などの建築図面をもとに一般図4面(配置図・平面図・断面図など S=1/200)を完成させる・4面すべて完成で合格。受験料は15,500円で、合格率は34.8%(2025年度)でした。連盟の公式サイトに、准1級の出題例(PDF)が出ています。
採点は、印刷した図面を正解と重ねて、採点基準表に沿って確かめる形です。図面のファイルが1枚でも無いと採点されず、准1級は未完成の所が残ると不合格になります。
いちばん上は准1級で、1級はありません。連盟は、1級の水準の試験と採点の方法を整えるのが難しいためと説明しています。
建築CAD検定の難易度と合格率
出典:全国建築CAD連盟の公式サイト(統計データ)(2026年10月31日に撮影)
直近の合格率は、3級が68.3%(2025年度)、准2級が64.4%(2025年度)、2級が61.8%(2025年度)でした。准1級は34.8%(2025年度)で、ほかの級より大きく下がります。
直近10年の合格率の推移は、次のとおりです。
| 年度 |
准1級 |
2級 |
准2級 |
3級 |
| 2025 |
34.8% |
61.8% |
64.4% |
68.3% |
| 2024 |
19.2% |
60.1% |
58.9% |
72.2% |
| 2023 |
7.1% |
58.3% |
- |
69.7% |
| 2022 |
12.5% |
57.9% |
- |
65.6% |
| 2021 |
14.1% |
60.3% |
- |
61.5% |
| 2020 |
2.0% |
67.7% |
- |
64.8% |
| 2019 |
24.5% |
58.6% |
- |
71.7% |
| 2018 |
2.4% |
52.1% |
- |
67.3% |
| 2017 |
30.3% |
51.7% |
- |
73.8% |
| 2016 |
12.2% |
55.1% |
- |
72.1% |
← スクロールできます →
2級と3級は、年による差が小さく、2級は50〜60%台、3級は60〜70%台で推移しています。准1級は 2.0% の年から 34.8% の年まであり、年ごとの振れが大きい級です。
建築CAD検定の受験料と日程
受験料は、3級 11,500円・准2級 12,000円・2級 12,500円・准1級 15,500円で、級が上がるほど高くなります。
試験は4月と10月
出典:全国建築CAD連盟の公式サイト(試験日程)(2026年10月31日に撮影)
一般受験は、2級・准2級・3級が4月と10月の年2回、准1級は10月の年1回です。2026年度の日程は次のとおりでした。
| 回 |
試験日 |
申込の期間 |
| 第104回 |
2026年4月の日曜(5日・12日・19日・26日のうち、会場ごとの1日) |
2月2日〜2月20日 |
| 第106回 |
2026年10月の日曜(4日・11日・18日・25日のうち、会場ごとの1日) |
8月3日〜8月20日 |
合否の結果は、4月の回が6月中旬、10月の回が12月中旬に結果通知書で届きます。公式サイトでは、それぞれ5月下旬と11月下旬に発表されます。
2027年度の日程は、まだ公式サイトに出ていません(2026年10月31日時点)。
会場は全国14か所で先着順
会場は全国14か所・延べ700席ほどで、先着順です。締切の前に受付を終える会場もあるので、早めに申し込みます。
受け方は、会場のパソコンを使うか、自分のノートパソコンを持ち込むかを、申込のときに選びます。2026年度の案内では、会場のパソコンを使えるのは茨城・千葉・岐阜・岡山・高知の5地域で、ほかの地域は持ち込みだけです。
申込はネットだけで、支払いはクレジットカードだけです。欠席したときは、理由を問わず返金も振り替えもありません。
Jw_cadで建築CAD検定は受験できる?
出典:全国建築CAD連盟の公式サイト(使用CADについて)(2026年10月31日に撮影)
建築CAD検定は、汎用の CAD なら制限なく使えるので、Jw_cad で受験できます。2025年度の受験者が使ったソフトも、どの級でも Jw_cad が6〜7割台で最も多くなっています。
使うソフトによって決まりが違う所は、次の4つです。
- 提出の形:Jw_cad・AutoCAD・AutoCAD LT 以外の CAD は、試験の時間内に図面を PDF にして出す
- 使えない CAD:建築専用の CAD では受験できない
- シンボル:CAD に最初から入っているシンボルも、自分で登録した図形も、使えない
- テンプレート:線種・寸法・文字・画層などの設定や、Jw_cad の環境設定のファイルは使ってよい(読み込むのは試験の開始後)
建築CAD検定のほかに Jw_cad で受験できる検定は、Jw_cadの資格はある?Jw_cadを使う人向けの資格3つと取得する順番【2026年版】で解説しています。
何級から受ければいい?
一般受験の級は3級からです。4級は高校の団体受験だけの級です。
CAD を学び始めたばかりなら、図面を写す3級から受験すると、作図の速さと正確さを確かめられます。ラフスケッチから自分で作図する2級は、建築の図面の描き方を一通り学んでから受験する級です。
級は1回の試験で各級1回まで受験でき、時間が重ならなければ、ほかの級と一緒に申し込めます。
建築CAD検定の勉強方法
建築CAD検定の勉強は、公式の問題集と模擬テストで、本番と同じ形の図面を時間内に作図する練習が中心です。連盟は教育機関ではないので、CAD の操作の質問には答えていません。
公式の問題集(過去問)と模擬テスト
過去問は、連盟の公式の問題集で手に入ります。書店では売っておらず、連盟に申し込んで買う教材です。
- 問題集(過去問):過去1年の出題を各級4題収録。2026年度版は「2級・准2級・3級用」と「准1級用」に分かれ、値段は2級・准2級・3級用 3,080円(送料と手数料 330円が別。税込)
- 模擬テスト:家で本番と同じ形式で解き、採点した図面が届く。2級 4,000円・准2級 3,500円・3級 3,000円(税込)
出典:全国建築CAD連盟の公式サイト(教材)(2026年10月31日に撮影)
書店や Amazon で買える公式ガイドブック
01
エクスナレッジ・鳥谷部真(全国建築CAD連盟 監修)
2026年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック
全国建築CAD連盟が公認する、建築CAD検定の教本です。試験の問題と、級ごとの解説・解法例が入っていて、3級の解法例は Jw_cad と AutoCAD の両方で解説されています。
- 発行
- 2026年4月1日
- 定価
- 3,520円(税込)
- 対応の級
- 4級・3級・准2級・2級・准1級
- 中身
- 試験の問題、3級の解法例、2級の解説と解法例、准2級の問題の解説、准1級の試験、建築CAD製図の Q&A、受験案内
CADの操作は講座や本で
建築CAD検定は実技なので、まず CAD で図面を作図できることが前提です。連盟のよくある質問には、初心者がスクールに通う場合、約3〜6か月で受験する人が多いようだ、と書かれています。
CAD を学べるスクールと講座は、CADスクール・オンライン講座9選|料金・期間・サポートを公式の値で比較【2026年版】で比べています。PERSC の建築CADコース(Jw_cad)は、Jw_cad で建築の図面を作図する講座で、建築CAD検定の対策のコースではありません。
建築CAD検定を取得するメリットと、意味がないと言われる理由
建築CAD検定は、一般社団法人が主催する民間の資格で、国家資格ではありません。それでも、取得するメリットは次の2つです。
- 決まった時間の中で、建築の図面を仕上げられることを示せる:筆記ではなく、すべて実技の試験
- 合格に有効期限が無い:一度合格すれば、結果通知書がずっと合格の証明になる
一方で、採用で重く見られるのは実務の経験なので、資格だけで仕事が決まるわけではありません。CAD の資格が「意味ない」と言われる理由は、CADの資格11選|種類・難易度・受験料と、建築の仕事での選び方【2026年版】で、上位の記事の数とあわせて解説しています。未経験のうちは、建築CAD検定の合格と、作図した図面の作品をあわせて見せるのが、何ができるかを伝える近道です。
建築CAD検定に合格したあと
合格すると、結果通知書が届きます。認定証は希望する人だけが申し込む形で、WEB 認定証(PDF)の発行の手数料は 2,000円(税込)です。
認定証を発行しなくても資格は有効で、結果通知書が合格の証明になります。認定証にも、有効期限はありません。
CAD と製図の知識を確かめる筆記の試験は、CAD利用技術者試験|2次元・3次元の級ごとの中身・合格率・日程と受験料【2026年版】が詳しい記事です。CAD の資格が仕事でどう見られるかは、CADの資格11選|種類・難易度・受験料と、建築の仕事での選び方【2026年版】で解説しています。
よくある質問
Q建築CAD検定に受験資格はありますか?
A
受験資格の決まりは無いので、年齢や CAD の経験を問わず申し込めます。一般受験の級は3級・准2級・2級・准1級で、4級は高校の団体受験だけです。
Q独学で合格できますか?
A
公式の問題集・ガイドブック・模擬テストがあるので、独学でも本番と同じ形の練習ができます。CAD の操作そのものは、連盟では教えていないので、講座や本で学んでおく必要があります。
Q会場のパソコンで受験できますか?
A
2026年度の案内では、会場のパソコンを使えるのは茨城・千葉・岐阜・岡山・高知の5地域です。ほかの地域では、CAD を入れた自分のノートパソコンを持ち込みます。
Q1回の試験で、2つの級を受験できますか?
A
試験の時間が重ならなければ、ほかの級と一緒に申し込めます。同じ級は、1回の試験で1回までです。
Q過去問はどこで手に入りますか?
A
過去1年の出題を収録した、全国建築CAD連盟の公式の問題集で手に入ります。書店では売っていないので、申し込み先は連盟です。公式ガイドブック(書店・Amazon)にも試験の問題が入っていて、准1級は公式サイトに出題例の PDF もあります。
Q合格発表はいつですか?
A
4月の回は6月中旬、10月の回は12月中旬に、結果通知書が届きます。公式サイトでの発表はそれより早く、5月下旬と11月下旬です。
Q勉強時間はどのくらいですか?
A
スクールに通う初心者なら、約3〜6か月で受験する人が多いようです(連盟のよくある質問)。CAD の操作に慣れている人は、公式の問題集で本番の形に慣れる時間を中心に取りましょう。