ComfyUI Desktop版インストール完全ガイド
ComfyUI Desktop版は、画像生成AI(人工知能を使って画像を自動で作る技術)の定番ツール「ComfyUI」を手軽に始められる公式アプリです。WordやExcelをインストールするのと同じ感覚で、インストーラーをダブルクリックするだけでセットアップが完了します。モデル(AIが画像を生成するために使うデータファイル)のダウンロードを含めても、所要時間は30〜45分ほどです(2026年4月現在)。
「ダウンロードしたけど起動しない」「自分のPCで動くかわからない」といった声も少なくありません。システム要件の確認不足やGPU(グラフィックボード。画像生成の計算を高速に処理するパーツ)ドライバーの問題でつまずくケースがあるためです。
この記事では、ComfyUI Desktopのシステム要件からダウンロード、インストール手順、初回起動時の設定、よくあるトラブルの対処法まで、ステップごとに解説します。
ComfyUI Desktop版とは
ComfyUI Desktop版は、Comfy Orgが公式に提供するデスクトップアプリケーションです。イメージとしては、「ComfyUIに必要なものをすべてまとめたオールインワンパッケージ」です。
従来のPortable版(フォルダコピーで持ち運べるWindows専用版)やGitクローン(開発者向けの手動導入方法)では、Python(プログラミング言語。ComfyUIの動作基盤だが、ユーザーが直接触ることはない)の環境やライブラリ(ソフトが動くために必要な部品群)を自分で準備する必要がありました。Desktop版はこれらをインストーラーが裏側で自動構築してくれるので、プログラミングの知識がなくても始められます。
対応OSはWindowsとmacOSの2つのみで、Linuxには公式対応していません(Comfy-Org/desktopリポジトリで明記)。LinuxユーザーはPortable版またはComfy CLI(公式のコマンドラインツール)を利用します。
Desktop版の大きな特徴は、ComfyUI Manager(カスタムノードの追加・管理を助ける拡張機能)が最初から入っている点です。カスタムノード(追加機能のパーツ)を使いたくなったとき、ボタン操作だけで導入できます。Portable版ではManagerを手動でインストールする必要があるので、はじめての方にとってはこの差が大きいです。
初めてComfyUIを触る場合はDesktop版を選ぶのが現実的です。環境構築のハードルが低く、トラブルも起きにくくなります。Portable版との違いをより詳しく知りたい場合は、ComfyUI Desktop vs Portable vs Colab 完全比較|環境の選び方で整理しています。
ComfyUI Desktopのシステム要件(2026年4月現在)
インストール前に、お使いのPCがシステム要件を満たしているか確認してください。要件を満たしていないまま進めると、インストール自体は成功しても画像生成時にエラーが出る場合があります。確認を先に済ませておくと、あとで「動かない」と悩む時間を省けます。
Windowsの要件
| 項目 | 公式最低要件 | 実用推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 64bit以上 | Windows 11 |
| GPU | NVIDIA GPU(CUDA対応) | NVIDIA RTX 3060以上 |
| VRAM | 4GB以上 | 8GB以上 |
| ストレージ空き | 15GB以上 | 30GB以上(SSD推奨) |
| メモリ | 8GB以上 | 16GB以上 |
VRAM(GPUに搭載されている専用メモリ。画像生成の処理中にデータを一時的に保管する領域)は公式最低要件が4GB以上とされていますが(ComfyUI公式Docs参照)、SDXL(高解像度に対応した画像生成モデル)やFlux(最新世代の高品質モデル)など大型モデルを扱う場合は8GB以上あると安定します。4GBだと生成できる画像サイズが限られたり、処理中にメモリ不足エラーが出たりするためです。
Windows版はNVIDIA GPUのみ対応で、AMD GPU搭載PCでは動作しません(2026年4月現在)。ComfyUIの画像生成がNVIDIAのCUDA(GPU計算を高速化する技術)に最適化されているためです。自分のPCにどのGPUが入っているかは、「タスクマネージャー→パフォーマンス→GPU」で確認できます。AMD GPUの場合はPortable版か手動インストールを検討してください。
macOSの要件
macOS版はApple Silicon(M1/M2/M3/M4すべて対応、2026年4月現在)が必須です。Intel Macには対応していません。メモリは16GB以上を推奨します。Apple Siliconではメモリの一部がGPUメモリとしても使われる仕組みのため、メモリ容量が大きいほど大型モデルや高解像度の画像生成がスムーズになります。
Linuxは公式非対応
Desktop版はLinuxに対応していません(Comfy-Org/desktop GitHubで明記、2026年4月現在)。LinuxユーザーはPortable版かComfy CLIを利用してください。
GPUやVRAMの選び方について、より詳しい情報はComfyUIに必要なPCスペック|VRAM・メモリの目安を整理でまとめています。
ComfyUI Desktopのダウンロードとインストール手順
ここからは実際のインストール手順を説明します。Windowsでの操作を中心に解説しますが、macOSでもおおむね同じ流れです。所要時間はモデルダウンロードを含めて30〜45分ほどです(alexanderharte.com解説、2026年4月現在)。
Step 1 公式サイトからインストーラーをダウンロード
ComfyUI公式サイト(comfy.org/download)にアクセスします。「Download Desktop」ボタンから、お使いのOSに合ったインストーラーを選んでください。ファイルサイズは約200MB(2026年4月現在)。
ダウンロード先は必ず公式サイトを利用してください。非公式サイトからのダウンロードは、悪意のあるプログラムが含まれているリスクがあります。
Step 2 インストーラーを実行する
ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。
Windowsでは「WindowsによってPCが保護されました」というSmartScreen警告(Windowsのセキュリティ機能による警告画面)が表示されるケースがあります。これはComfyUIが危険という意味ではなく、Windows側で広く認知されていないソフトに対して表示される警告です。警告画面の「詳細情報」をクリックし、表示される「実行」ボタンを押すと起動できます(ComfyUI Wiki参照)。
インストール先のフォルダを指定する画面が表示されます。デフォルトの場所で問題ありませんが、SSD(高速なストレージ。従来のHDDより読み書きが数倍速い)のドライブを選ぶとモデルの読み込みが速くなります。Cドライブの容量が少ない場合は、Dドライブなど空きのあるSSDを指定してください。
インストールは自動で進行し、完了するとデスクトップにComfyUI Desktopのショートカットが作成されます。
Step 3 初回起動と初期設定
デスクトップのショートカットからComfyUI Desktopを起動します。初回起動時には、以下の処理が自動で行われます。
- Python環境の構築(数分かかります)
- PyTorch(AIの計算に使うライブラリ)とCUDA関連ファイルのインストール
- ComfyUI Managerの初期化
すべて自動で進むので、完了するまで待つだけです。途中でPCの電源を切ったりウィンドウを閉じたりしないでください。
Portable版や旧環境からの移行者向けに、初回起動時には既存のComfyUI設定・モデル・ワークフロー(画像生成の一連の処理手順)をインポートするオプションも用意されています。すでにローカルにモデルを持っている方は、このオプションで同じモデルを再ダウンロードする手間を省けます。
初期設定が完了すると、ComfyUIのメイン画面が表示されます。モデルのダウンロード案内が表示される場合は、まずSD1.5やSDXLのチェックポイントモデル(画像生成の中核となるデータファイル)をダウンロードしてください。これがあると、すぐに画像生成を試せます。
モデルファイルは数GBの大きさがあるため、Wi-Fi環境によっては時間がかかることがあります。安定した回線での作業がおすすめです。
インストール後に確認しておきたいポイント
インストールが完了したら、快適に使い始めるために2つの機能を確認してください。
ComfyUI Managerの活用
Desktop版にはComfyUI Manager(カスタムノードの管理機能)が標準搭載されています。メイン画面の「Manager」ボタンから、追加機能の検索やインストールができます。
たとえば、「顔のディテールを細かく補正するノード」「画像の解像度を上げるノード」など、やりたいことに合わせて機能を追加できます。アプリストアからアプリをダウンロードする感覚に近いです。
ワークフローに必要なノードが不足している場合、Managerが自動で検出して導入を提案してくれる機能もあります。他の人が作ったワークフローを読み込んだとき、足りないノードを一括でインストールできるので、手動で探す手間が省けます。
自動アップデートの仕組み
Desktop版は自動アップデートに対応しており、新しい安定版がリリースされると更新通知が届きます。アップデートはワンクリックで適用でき、常に最新の安定版を維持できます(ComfyUI公式Docs参照)。
ただし、Desktop版は安定性のテストを経てからリリースされるため、Portable版より1〜数週間ほどアップデートが遅れます。新しく出たAIモデルやノードをすぐに試したい方は、Portable版との併用も選択肢です。
ComfyUIの基本的な操作方法や最初の画像生成については、ComfyUI基本操作・UI解説|最初の1枚を生成するまでで詳しく解説しています。
ComfyUI Desktopのよくあるトラブルと対処法
インストールや起動時に問題が発生した場合の対処法をまとめます。イメージとしては、「困ったらまずここを見る」チェックリストです。
インストールが途中で止まる
ディスク容量不足が最も多い原因です。インストール先のドライブに15GB以上の空きがあるか確認してください。
もうひとつ多いのが、ウイルス対策ソフトによるブロックです。セキュリティソフトがインストーラーを不審なプログラムと判定して止めてしまうことがあります。一時的にComfyUIのフォルダを除外設定に追加するか、管理者権限(右クリック→「管理者として実行」)でインストーラーを実行すると解消するケースが多いです。
起動時に黒い画面が表示される・クラッシュする
GPUドライバー(GPUを動かすためのソフト)が古い場合に発生しやすい症状です。NVIDIAの公式サイトから最新のドライバーをインストールしてください。ドライバー更新だけで解消する場合がほとんどです。
アップデート直後に黒画面になるケースでは、ブラウザのキャッシュ(一時保存データ)が原因のことがあります。Ctrl+Shift+Rで強制再読み込みすると解決します(ComfyUI Forum参照)。
カスタムノードを追加した直後に黒画面やクラッシュが起きた場合は、追加したノードがComfyUIのバージョンと合っていない可能性があります(GitHub Discussions #4971)。該当するノードをManagerで一時的に無効化してから再起動すると、原因の切り分けができます。
また、ゲームや動画編集ソフトなどGPUを大量に使うアプリケーションを同時に起動していると、VRAMが不足してクラッシュする場合があります。ComfyUI使用中は他のGPU負荷の高いアプリを閉じてみてください。
GPUが認識されない
Windows版でGPUが認識されない場合、以下の順序で対処します(ComfyUI Forum対処フロー参照)。
- NVIDIA公式サイトから最新ドライバーに更新
- PCを再起動
- インストーラーを管理者権限で再実行
あわせて、以下も確認してください。
- NVIDIA GPUが搭載されているか(AMD GPUでは動作しません)
- デバイスマネージャー(Windowsの設定画面)でGPUが正常に認識されているか
- ノートPCの場合、内蔵GPU(Intel UHD等)ではなくNVIDIA GPUが使われる設定になっているか
ノートPCでは、NVIDIAコントロールパネルで「ComfyUIに高性能GPUを使う」設定に切り替えると改善します。
まとめ
ComfyUI Desktop版のインストールは、公式サイトからダウンロードしてインストーラーを実行するだけで完了します。Python環境の構築やComfyUI Managerの導入も自動で行われるため、プログラミングの知識がなくても始められます。
インストール手順は以下の3ステップです。
- 公式サイト(comfy.org/download)からインストーラーを取得
- インストーラーを実行し、保存先を指定
- 初回起動で自動セットアップを待つ
システム要件として、WindowsではNVIDIA GPU(VRAM 8GB以上を推奨)が必要です。macOSではApple Silicon搭載のMac(M1以降すべて対応)が必要になります(2026年4月現在)。Linuxは公式非対応のため、LinuxユーザーはPortable版またはComfy CLIを選んでください。
トラブルが起きた場合は、まずGPUドライバーの更新とディスク容量の確認を試してください。黒画面になる場合はCtrl+Shift+Rでの強制再読み込み、GPU未検出の場合は「ドライバー更新→再起動→管理者権限で再実行」の順で対処すると解決しやすくなります。
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