ComfyUI基本操作・UI解説|最初の1枚を生成するまで
ComfyUI(AIで画像を生成できるツール)をインストールしたものの、ノード(処理のパーツ)だらけの画面に戸惑っていませんか。Stable Diffusion WebUI(もうひとつの代表的な画像生成ツール)のようなシンプルな入力欄とは違い、ComfyUIはノードベース(処理のパーツをつなぎ合わせて全体の流れを組む方式)のインターフェースを採用しています。自由度が高い反面、初めて触る方にとっては「どこから手を付ければいいのかわからない」と感じやすいツールです。
この記事では、ComfyUIの基本操作と画面の構成を解説し、デフォルトワークフロー(最初から用意されている標準の処理手順)を使って最初の1枚を生成するまでの手順を紹介します。
ComfyUIの画面構成を理解する
ComfyUIを起動すると、大きく3つのエリアで構成された画面が表示されます。イメージとしては、Excelのシートに部品を並べて線でつなぐ作業画面です。まずは各エリアの役割を知っておくと、次のステップに進みやすくなります。なお、ComfyUIはv0.3系以降でUIの刷新が進んでいるため、以下は2026年4月現在の最新UIを前提としています。
キャンバス(ワークフローエリア)
画面の大部分を占めるのがキャンバスです。ここにノード(小さなボックス)を配置し、線でつないでワークフロー(画像生成の一連の処理手順)を組み立てます。キャンバス操作の基本は次のとおりです。
- マウスホイールでズームイン・ズームアウト
- 中ボタンドラッグ、またはスペースキーを押しながら左ドラッグで画面移動
- ホイールクリックで表示のリセット
ノードはそれぞれ固有の機能を持っています。たとえば「モデル(AIが画像を生成するために使うデータファイル)の読み込み」「プロンプト(生成したい画像の指示文)の入力」「画像の保存」など、処理の1ステップが1つのノードに対応する仕組みです。
ノードとソケットの色が示す意味
各ノードの左右にある小さな丸を「ソケット」と呼びます。ソケットには色がついていて、この色がデータの種類を表しています。
主なソケット色の対応は次のとおりです(2026年4月現在)。
| 色 | データ型 | 役割 |
|---|---|---|
| 黄 | CLIP | テキストをAIが理解できる形に変換するモデル |
| 紫 | MODEL | 画像生成の中核となるモデルデータ |
| 赤 | VAE | AIの内部データと実際の画像を変換するモデル |
| 緑 | LATENT | AIの内部で処理中の画像データ |
| 青 | IMAGE | 実際のピクセル画像データ |
「つなごうとしても繋がらない」と詰まったときは、ソケットの色が一致しているか確認してください。ほとんどの場合、色(データ型)の不一致が原因です。
メニューバーとサイドパネル
画面上部にはメニューバーがあり、ワークフローの新規作成・保存・読込などの操作を行えます。2026年4月現在のComfyUIでは、左側にサイドパネルが配置されており、ノードの検索やワークフローの管理機能にアクセスできます。
設定アイコン(歯車マーク)からは、テーマの切り替えやキーバインド(ショートカットキーの割り当て)のカスタマイズなど、細かな環境設定ができます。
キューパネルとプログレス表示
画面下部には「Queue Prompt」ボタンが配置されています。このボタンを押すと、現在のワークフローが実行キュー(処理の待ち行列)に追加され、画像生成が始まります。
生成中はプログレスバー(進捗表示)が表示され、処理の進み具合をリアルタイムで確認できます。複数の生成をキューに追加した場合は、順番に処理されます。
ノードの基本操作をマスターする
ComfyUIの使い方で最も重要なのが、ノードの操作です。イメージとしては、レゴブロックを組み合わせるようなものです。「追加」「接続」「削除」の3つを覚えれば、基本的なワークフローを自由に組めるようになります。
ノードの追加方法
ノードを追加する方法は3つあります。
ダブルクリック検索: キャンバスの空白部分をダブルクリックすると検索ボックスが表示されます。ノード名の一部を入力するだけで候補が絞り込まれるので、目的のノードをすぐに見つけられます。使用頻度が最も高い方法です。
Space検索: キャンバス上でスペースキーを押しても、同じ検索ボックスが開きます。マウス操作でもキーボード操作でも呼び出せます。
右クリックメニュー: キャンバスの空白部分を右クリックすると、カテゴリ別のメニューが開きます。「Add Node」からカテゴリをたどって目的のノードを選べます。どんなノードがあるか一覧で確認したいときに便利です。
ノード同士の接続
各ノードの左側には入力ソケット、右側には出力ソケットが色付きの丸で表示されています。出力ソケットから別のノードの入力ソケットへドラッグ&ドロップすると、線(リンク)でつながります。
接続のルールはシンプルです。同じ色・同じ型のソケット同士しかつながりません。たとえば緑色のLATENTソケットは同じLATENT同士、紫色のMODELは同じMODEL同士でのみ接続できます。色を見れば「つながるかどうか」がすぐにわかります。
既存の接続を外したいときは、入力ソケット側のリンクをドラッグして空白部分にドロップします。
覚えておきたいショートカットキー
よく使うショートカットを知っておくと、操作スピードが格段に上がります。以下は2026年4月現在のデフォルトキーで、設定画面からカスタマイズも可能です。
| 操作 | ショートカット |
|---|---|
| ワークフロー実行(キューに追加) | Ctrl + Enter |
| キューの先頭に追加 | Ctrl + Shift + Enter |
| ノード検索ボックスを開く | Space(またはダブルクリック) |
| キューパネルの表示切替 | Q |
| 履歴パネルの表示切替 | H |
| すべてのノードを選択 | Ctrl + A |
| 選択ノードの削除 | Delete / Backspace |
| 選択ノードの複製 | Ctrl + D |
| 選択ノードの接続ごと複製・貼り付け | Ctrl + Shift + V |
| 選択ノードをグループ化 | Ctrl + G |
| ノードの折りたたみ/展開 | Alt + C |
| ノードのミュート切替 | Ctrl + M |
| ノードのバイパス切替 | Ctrl + B |
| グラフの更新 | R |
| ワークフローの保存 | Ctrl + S |
特に「Ctrl + Enter」(実行)と「Ctrl + M」(ノードの一時無効化)の2つは最初に覚えておくと便利です。ワークフローを調整しながら繰り返し生成する場面で頻繁に使います。「Ctrl + Shift + V」で接続を保ったままノードを複製できるのも、ワークフローを拡張するときに手間を大幅に減らせます。
デフォルトワークフローで最初の1枚を生成する
基本操作がわかったところで、実際に画像を生成してみましょう。ComfyUIを起動すると、デフォルトでtxt2img(テキストから画像を生成する処理)のワークフローが読み込まれています。
デフォルトワークフローの各ノードを確認する
起動時に自動で読み込まれるワークフローは、左から右へデータが流れる構成です(2026年4月現在)。イメージとしては、工場の製造ラインのように「材料を入れる→加工する→完成品が出てくる」という流れです。
| # | ノード名 | 役割 |
|---|---|---|
| 1 | Load Checkpoint | モデルファイル(.safetensors形式)を読み込み、画像生成に必要な3種類のデータを出力する |
| 2 | CLIP Text Encode(正プロンプト) | 生成したい内容をテキストで指定し、AIが理解できる形に変換する |
| 3 | CLIP Text Encode(負プロンプト) | 生成画像から除外したい要素を指定する |
| 4 | Empty Latent Image | 生成画像のサイズ(幅・高さ)と枚数を指定し、空の画像データを作る |
| 5 | KSampler | 実際に画像を生成するノード。生成時間の大部分を占める処理 |
| 6 | VAE Decode | KSamplerが出力したAI内部のデータを、実際の画像に変換する |
| 7 | Save Image | 変換された画像をプレビュー表示し、ファイルとして保存する |
KSamplerで最初に触る5項目
KSampler(画像を実際に生成するノード)には設定項目が多数ありますが、最初に触るのは次の5つだけで十分です。それぞれの設定が「生成される画像にどう影響するか」を知っておくと、調整がしやすくなります。
- seed: 乱数の種。同じseedと同じ設定なら同じ画像を再現できます。「この画像をもう一度生成したい」ときに使います
- steps: 処理の繰り返し回数。多いほど画質が上がりますが、生成時間も長くなります。20〜30ステップが標準的です
- cfg: プロンプトへの従順度。低いと自由度が上がり、高いと指示に忠実になります。7前後が標準で、低すぎると崩れ、高すぎると不自然になります
- sampler_name: サンプラー(画像を生成するアルゴリズム)の種類。
eulerやdpmpp_2mが代表的で、画風や速度に影響します - scheduler: ノイズの除去スケジュール。
normalやkarrasをサンプラーに合わせて選びます
seed欄の下にあるcontrol_after_generationでは、生成後のseed挙動をrandomize(毎回ランダム)、increment(+1ずつ)、decrement(-1ずつ)、fixed(固定)から選べます。構図を固定して微調整するときはfixed、バリエーションをたくさん作りたいときはrandomizeが便利です。
ノードの概念や種類についてさらに詳しく知りたい方は、ComfyUIのノードとは?初心者が最初に知る考え方で解説しています。
プロンプトを入力してQueue Promptを実行する
それでは実際に画像を生成してみましょう。手順は次の3ステップです。
ステップ1: モデルを選択する
Load Checkpointノードのドロップダウン(選択メニュー)から、使用するモデルを選びます。ComfyUI 導入・環境構築ガイドの手順でモデルをダウンロード済みであれば、一覧に表示されます。
ステップ2: プロンプトを入力する
正プロンプトのCLIP Text Encodeノードに、生成したい画像の説明を英語で入力します。最初は簡単な内容で試してみてください。
a beautiful sunset over the ocean, high quality, detailed
負プロンプトには、生成画像から避けたい要素を入力します。
low quality, blurry, distorted
ステップ3: Queue Promptで実行する
画面下部の「Queue Prompt」ボタンをクリックするか、ショートカット「Ctrl + Enter」を押します。KSamplerノードの周囲に緑色の枠が表示され、プログレスバーがステップの進捗を示します。
もしどこかのノードが赤く表示された場合は、そのノードの入力ソケット(左側の丸)に線がつながっているか確認してください。ComfyUIは、すべての入力が揃ったノードから順番に処理を進める仕組みです。入力が欠けていると、そこで処理が止まります。
生成が完了すると、Save Imageノードに画像のプレビューが表示されます。
生成画像の確認と保存先
生成された画像は、ComfyUIの出力フォルダに自動保存されます。2026年4月現在のデフォルトパスは、導入形態によって次のように異なります。
- Portable版: ComfyUI本体フォルダ直下の
ComfyUI/output/ - Desktop版:
%APPDATA%ComfyUIoutput(Windows)または~/Documents/ComfyUI/output/(macOS) - Google Colab版: ノートブック内で指定したディレクトリ(Google Driveにマウントしたパスが一般的)
ファイル名は「ComfyUI_00001_.png」のように連番で付けられます。Save Imageノードの「filename_prefix」パラメータを変更すると、保存ファイル名の先頭部分をカスタマイズできます。たとえば日付やプロジェクト名を含めると、生成画像が増えてきたときの管理が楽になります。
より本格的なtxt2imgワークフローの組み方については、ComfyUI txt2imgワークフローの始め方|7ノードで画像生成で詳しく解説しています。
ワークフローの保存・読込・共有
作ったワークフローは、JSON形式(設定データの保存形式)で保存・共有できます。他の人が作ったワークフローを取り込むのも簡単です。
JSON形式での保存と読込
ワークフローを保存するには、メニューから「Save」を選択するか「Ctrl + S」を押します。ブラウザに保存されるほか、「Export」を選ぶとJSONファイルとしてダウンロードできます。
読み込むときは、メニューの「Load」からJSONファイルを指定するか、ファイルをキャンバスに直接ドラッグ&ドロップします。Web上で公開されているワークフローを試すときに便利です。
画像からワークフローを復元する
ComfyUIで生成したPNG画像には、ワークフローのデータがメタデータ(画像ファイルに埋め込まれた付加情報)として保存されています。そのため、生成画像をキャンバスに直接ドラッグ&ドロップするだけで、生成時のノード構成とパラメータがそのまま復元されます。
イメージとしては、「料理の写真にレシピが埋め込まれている」ようなものです。SNSやコミュニティで共有された生成画像から、使用されたノード構成やパラメータをそのまま再現できるので、他の人のワークフローを学ぶのにも役立ちます。
ただし、他ツールで加工・圧縮・再保存された画像はメタデータが失われている場合があり、そのときは復元できません。
まとめ
ComfyUIの基本操作として、画面構成の把握、ノードの追加・接続、ショートカットキー、デフォルトワークフローでの画像生成手順を解説しました。
ポイントを振り返ります。
- キャンバス上にノード(処理のパーツ)を配置し、ソケット同士をドラッグ&ドロップで接続してワークフローを組む
- ノードの追加はダブルクリック検索が効率的で、ソケットの色が接続の手がかりになる
- デフォルトワークフローのLoad Checkpoint→CLIP Text Encode→KSampler→VAE Decode→Save Imageの流れを理解すれば、最初の1枚はすぐに生成できる
- ワークフローはJSON形式で保存・共有でき、生成画像からの復元も可能
操作に慣れてきたら、ノードの追加やパラメータの調整で生成結果をコントロールしてみてください。ComfyUIの強みは、ワークフローを自在にカスタマイズできる柔軟性にあります。
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