D5 Render 商用利用・ライセンス徹底解説|公式規約と実務5シーンの可否

D5 Render の商用利用可否は、Community 版は商用NG・Pro 版以上は商用OK が2026年4月現在の公式 Terms of Service で明確に二分されています。にもかかわらず判断を迷う人が多いのは、2023年頃のサポート回答で「Community も商用OK」とされたという情報が今も Web に残り、現行規約と矛盾しているためです。2026年1月にリリースされた D5 3.0 系の現行ライセンス体系で、改めて条項ベースの読み解きが必要になっています。

この記事では、D5 Render の公式 Terms of Service(最終更新2026年4月3日)を条項ベースで読み解きます。プラン別の商用可否、建築パース実務で頻出する5シーンの可否マトリクス、マテリアルライブラリ「Personal Use / Project Use」の落とし穴、複数端末運用のルール、ボーンデジタル経由の法人導入フロー、サブスク解約・返金まで、商用利用に必要な判断材料を一通り示します。料金プランの完全比較はD5 Render 料金プラン徹底比較(Free/Pro/Team/Lite/Works)、3論点の全体像はD5 Render 料金・PC・商用利用ガイドで解説しています。


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目次

D5 Render の商用利用ルール全体像|2026年4月現在の公式結論

D5 Render の商用利用可否は、2026年4月現在の公式 Terms of Service で Community/Education は非商用限定、Pro/Team は商用可 と明確に二分されています。2023年頃に流布した「Community 版も商用OK」というサポート回答情報は現行規約で上書きされており、判断の決め手はシンプルです。

プラン 商用利用 公式規約上の位置づけ 詳細セクション
Community(無料) 不可 “non-commercial purposes, such as learning, personal projects, and evaluation” に限定 後ほど「Community 版の商用利用可否」で深掘り
Pro “Any commercial, revenue-generating, or professional work” を許諾 後ほど「Pro 版・Team 版の商用利用範囲」で深掘り
Team Pro 同等の商用可+複数メンバー同時編集 後ほど「Pro 版・Team 版の商用利用範囲」で深掘り
Education 不可 “strictly limited to non-commercial, teaching, learning, and academic research purposes” 後ほど「サブスク解約・返金・Education 版卒業後の扱い」で深掘り

※ 出典: D5 Render Terms of Service(最終更新2026年4月3日)、D5 Render PricingD5 Render Educational License Terms(最終更新2025年11月27日)。

公式結論:Community/Education は非商用、Pro/Team は商用OK

D5 Render の商用ライセンスは「収益発生の有無」と「クライアントワークかどうか」の2軸で線引きされています。Community 版(無料)は学習・個人プロジェクト・評価目的に限定され、商用案件で使うと公式 Terms of Service 違反です。Education 版も学生・教職員・教育機関に無償提供されている代わりに、商用利用は完全に禁止されています。

商用案件を回すなら Pro 版(年額 $360、月額 $38、D5 Render Pricing、2026年4月現在)以上が必須です。複数メンバーで同時編集する段階では、Team 版(Floating License、$59/seat/月、最低2seat、年額 $708/seat、同上)に切り替える設計になります。判断に迷うケースでは support@d5techs.com もしくは国内代理店ボーンデジタルへ事前確認するのが安全です。

過去情報「Community 商用OK」との食い違いを整理

2023年頃、D5 公式サポートから「Community 版も商用利用可」とメール回答があったという報告が公式 FORUM に残っており、いまも検索すると見つかります(D5 Forum「Community Liscence | Commercial Use」)。これを根拠に商用案件で Community 版を使い続けている制作者がいるのが、判断混乱の主因です。

この食い違いは、2025年12月29日に D5 公式モデレーターの ela 氏が同 FORUM で公式見解として明確化しました。「収益発生・クライアント案件・専門的プロモーションには有償ライセンスが必須で、無料版の商用利用は規約違反、ライセンス取消リスクあり」と直接回答しています(D5 Forum「Can I use Community version for paid commission work?」、2025年12月29日 ela 氏回答)。これが現時点で最も新しい公式見解で、2023年のメール情報を完全に上書きしています。

公式 Terms of Service(最終更新2026年4月3日)と Pricing ページの記述、そして2025年12月の公式モデレーター回答が一致して「Community 版は非商用限定」を示しているため、編集部としては過去情報を根拠にした判断を推奨できません。商用案件では Pro 版以上に切り替えるのが、規約違反リスクを避ける現実的な選択肢です。

この記事で答える6つの論点

商用利用で迷う読者の代表的な疑問を6つに整理し、それぞれをどのセクションで解説するかを示しておきます。

  • 論点1: Community 版で納品していいのか:後ほど「Community 版の商用利用可否」で公式条項の原文と日本語訳をベースに回答します
  • 論点2: Pro 版でできる商用範囲はどこまでか:後ほど「Pro 版・Team 版の商用利用範囲」で実務5シーン別の可否マトリクスを示します
  • 論点3: マテリアルライブラリ素材をクライアント納品に使っていいか:後ほど「マテリアルライブラリの著作権と『Personal Use / Project Use』の落とし穴」で深掘りします
  • 論点4: 複数 PC 運用・同時編集はどう設計するか:後ほど「Pro 版のライセンス運用」で複数端末・同時起動・Team 版切替を見ていきます
  • 論点5: 法人で請求書払い・稟議を通すにはどうするか:後ほど「法人導入フロー」でボーンデジタル経由の実務ステップを解説します
  • 論点6: 解約・返金・Education 卒業後の扱いは:後ほど「サブスク解約・返金・Education 版卒業後の扱い」でまとめます

Community 版の商用利用可否|公式規約原文と実務判断

Community 版(無料)は 商用利用NG が2026年4月現在の公式結論です。1080p 出力上限・ウォーターマーク常時付与といった機能制約とは別に、規約上の「非商用限定」が明確に書かれており、商用案件で使うと契約違反のリスクを負います。

項目 2026年4月現在の規約 実務判断 該当公式URL
ライセンスの位置づけ 非商用(学習・個人プロジェクト・評価)限定 学習・評価フェーズ専用 Terms of Service
商用利用の可否 不可 1円でも収益が絡む業務では使わない 同上
出力解像度 1080p 上限 4K 納品案件は実務面でも不可 Pricing
ウォーターマーク 常時付与 商用納品物に印字される 同上
公式モデレーター見解 「無料版の商用利用は規約違反、ライセンス取消リスクあり」 違反発覚でアカウント停止リスク Forum 67926

公式規約の原文と日本語訳

Terms of Service の該当条項を原文で示します。原文: 「D5 Community license is designed for non-commercial purposes, such as learning, personal projects, and evaluation. Any commercial, revenue-generating, or professional work requires a D5 Pro license.」(D5 Render Terms of Service、最終更新2026年4月3日)。

日本語訳(編集部訳): Community ライセンスは学習・個人プロジェクト・導入前の評価といった非商用目的に限って設計されており、商用・収益を伴う業務・プロフェッショナル業務には D5 Pro ライセンスが必要です。Pricing ページでも Free プランの説明に「Non-commercial purposes, such as learning, personal projects, and evaluation. Any commercial, revenue-generating, or professional work requires a D5 Pro license.」と同一の文言が並び、規約とプラン説明の双方で同じ線引きが示されています(D5 Render Pricing、2026年4月現在)。

実務での可否シーン

Community 版でやってよい使い方と、やってはいけない使い方を具体例で見ていきます。やってよいのは、D5 を使えるか評価するための機能体験、学生や社会人の独学練習、非公開・非営利の個人ポートフォリオ制作、社内検証目的のテストレンダリングです。これらは規約の「学習・個人プロジェクト・評価」のいずれかに該当します。

やってはいけないのは、有償のパース静止画案件納品、有償のアニメ・動画案件納品、SNS 広告など収益を伴う販促素材の制作、有償受注につながる営業資料・コンペ提出物、自社業務内であっても商用活動を支援する成果物です。たとえば住宅会社の社員が自社モデルハウスのリビング・ダイニング・キッチン3カットを作って販促 LP に載せる場合も、社員業務の一部として商用利用に該当するため Community 版では NG になります。Community 版の機能境界(1080p / ウォーターマーク / 約2,100アセット)の詳細はD5 Render コミュニティ版(無料)でできること/できないことで解説しています。

編集部が推奨する判断基準

編集部では、Community 版を「学習・評価フェーズ専用」と位置づけ、1円でも収益につながる可能性のある業務では使わない のを安全ラインとして示しています。過去情報(2023年頃の「Community 商用OK」メール回答)が残っているサイトを見ても、それを根拠に商用案件で使うとライセンス取消リスクを負うためです。

判断に迷うケース、たとえば「自社案件で内部検証用に作ったレンダー画像を、後日クライアント提案に転用していいか」「教育目的のセミナーで作ったサンプル画像をブログに載せていいか」といった境界事例は、support@d5techs.com もしくはボーンデジタル D5 Render サポートに事前問い合わせするのが、後からの規約違反リスクを最小化する確実な手順です。


Pro 版・Team 版の商用利用範囲|実務5シーン別 可否マトリクス

Pro 版・Team 版は 商用・収益を伴う業務・プロフェッショナル業務すべてが可 と公式規約で広く定義されています。建築パース実務で頻出する5シーン(パース静止画納品/アニメ納品/SNS 広告/社内プレゼン/コンペ提出)それぞれで、プラン別の可否が一目で分かるマトリクスを示します。

公式規約の原文と商用可の範囲

Pro 版・Team 版の商用利用を規定する条項は、Terms of Service の冒頭近くに置かれています。原文: 「Any commercial, revenue-generating, or professional work requires a D5 Pro license.」(D5 Render Terms of Service、最終更新2026年4月3日)。これは Pro 以上であれば、商用・収益・プロフェッショナル業務のいずれもカバーされる、という肯定形の許諾文として読み解けます。

Team 版は Pro 同等の商用可に加えて、複数メンバーでの同時編集、プロジェクト共有、100GB クラウドワークスペース、Virtual Tour 機能が解放されます(D5 for Teams、2026年4月現在)。Education 版は Pro 相当の機能を学生・教職員に無料提供する代わりに商用利用が完全に禁止されており、Community 版と同じく商用案件には使えません(D5 Educational License Terms、最終更新2025年11月27日)。

実務5シーン別 商用可否マトリクス

建築パース実務で頻出する5シーンと、参考までに学習・ポートフォリオ用途を加えた7行で、プラン別の可否を表にまとめます。

実務シーン Community Pro Team Education
パース静止画納品(有償) × ×
アニメ・動画納品(有償) × ×
SNS 広告素材・有料プロモーション × ×
社内プレゼン(有償業務の支援) × ×
コンペ提出(有償受注を狙う) × ×
学習・独学練習(非公開)
個人ポートフォリオ(非営利公開) △(ウォーターマーク付) ○(在籍中のみ)

※ 出典: D5 Render Terms of Service(最終更新2026年4月3日)、D5 Render PricingD5 Educational License Terms(最終更新2025年11月27日)、編集部整理。

このマトリクスから読み取れる注目ポイントは2つあります。1つ目は、有償受注を伴う5シーンすべてで Community・Education が NG になり、Pro/Team の二択に絞られる点です。 「コンペ提出だから収益が確定していない」「社内プレゼンだから外部納品ではない」という線引きで Community 版を使ってしまうケースが見られますが、有償受注を狙う行動・有償業務を支援する成果物はいずれも商用利用に該当します。

2つ目は、Pro と Team の差は商用範囲の差ではなく協働機能の差という点です。 1人作業なら Pro で十分、2人以上での同時編集・プロジェクト共有・100GB クラウドワークスペースが必要になった段階で Team へ移行する設計です。商用範囲そのものは同等のため、商用可否を理由に Team を選ぶ必要はありません。

プラン選定の決め手

個人・フリーランスで1人作業中心なら、Pro 版(年額 $360、月額 $38、D5 Render Pricing、2026年4月現在)が第一候補です。複数端末(デスクトップ+ノート)に1アカウントでインストール可能で、同時起動はできないものの、出先のノートで作業して帰社後にデスクトップで続きを編集する運用は問題なく回ります。月額 $38 のプランもあるので、短期案件や繁忙期だけ契約する選択肢も取れます。

5人以上の設計事務所・制作会社で同時編集が常態化する段階では、Team 版(年額 $708/seat、月額 $59/seat、最低2seat、同上)への切替が現実的です。Floating License で seat を柔軟に付け替えられるため、メンバーの入れ替わりや繁忙期の増員にも対応しやすくなります。フリーランス+外注デザイナーで1案件を同時並行で進めるケースでは、Pro 2本契約と Team 2seat 契約を比較し、同時編集の頻度が高ければ Team 版に倒すのが妥当です。

公式の見解として参考になるのが、D5 スタッフ Clov 氏が公式 FORUM で2025年2月24日に示した回答です。「Pro 版は1seat で商用利用に十分対応できる。2人以上が協働機能(同時編集・プロジェクト共有)を必要とする場合に Team へ移行を推奨する。企業規模・収益額ではなく『協働機能の必要性』で判断する」と明言しています(D5 Forum「Commercial Use Licensing」、2025年2月24日 Clov 氏回答)。大企業でも単独商用なら Pro で問題ない、という公式見解です。プラン機能差分・為替別年額・他社横断比較はD5 Render 料金プラン徹底比較(Free/Pro/Team/Lite/Works)で深掘りしています。


マテリアルライブラリの著作権と「Personal Use / Project Use」の落とし穴

成果物の著作権はユーザー側に帰属しますが、マテリアルライブラリ素材は「Personal Use」と「Project Use」の2区分に分かれ、商用案件で使える素材は限定されます。とくに Personal Use 素材を1点でも混ぜると、成果物全体が非商用扱いになる 条項は国内記事でほぼ未解説で、規約違反の最大の落とし穴です。

項目 Personal Use 素材 Project Use 素材 Mixed Usage 時の扱い 該当規約
商用プロジェクト 不可 全体が非商用扱い Terms of Service
クライアント納品 不可 同上 同上
個人・学習用途 制限なし 同上
再配布・販売 不可 ソースファイル再販不可 同上 同上
実務での使い方 学習・個人練習素材として 商用案件の主要素材として 商用では Project Use のみで構成 同上

成果物(ユーザー作成コンテンツ)の著作権

成果物の権利関係は、Terms of Service で明確に「ユーザー帰属」と規定されています。原文: 「You retain all rights and ownership of the Content to the fullest extent possible under applicable law, and D5 does not claim any ownership rights to the Content.」(D5 Render Terms of Service、最終更新2026年4月3日)。

日本語訳(編集部訳): 成果物(ユーザーが作成したコンテンツ)の権利・所有権は、適用される法律で許容される最大限の範囲でユーザー側に帰属します。D5 は所有権を主張しません。クライアントワークでは、ユーザー(制作者)が成果物の権利を持ち、契約でクライアントに譲渡もしくは利用許諾するのが通常の運用です。住宅案件のリビング・ダイニング・キッチン3カットを納品し、クライアントが LP・パンフレット・SNS 広告に転用するケースも、契約で2次利用許諾を取り交わしておけば問題なく運用できます。

注意点として、第三者著作物(クライアント提供の設計データ、外部 DCC ソフトのテクスチャ、購入したアセットなど)を D5 にアップロードする場合は、ユーザー側で第三者からのライセンス取得責任を負います。アップロード時にライセンスを保有していない素材を使うと、成果物の権利がユーザー帰属でも、上流の第三者ライセンスで規約違反になる可能性が残ります。

マテリアルライブラリの「Personal Use / Project Use」区分

D5 のマテリアルライブラリ(家具モデル・テクスチャ・HDRI など)は、各素材ごとに「Personal Use」または「Project Use」の使用範囲が付与されています。Personal Use 素材は個人・内部・非商用目的に限定され、商用プロジェクト・クライアントワーク・有償案件・プロモーション活動・再配布・ライセンス販売のすべてが不可です。Project Use 素材は商用プロジェクト・クライアント納品に使用可で、ソースファイルの再販売のみが不可とされています。

各素材のページに使用範囲が表示されているので、商用案件では使用前に必ず押さえておきましょう。Pro 版で利用できるアセット数は16,000点以上で、家具・植栽・テクスチャ・HDRI の各カテゴリで Project Use 素材が揃っており、通常の住宅・小規模商業案件は Project Use のみで構成できます。住宅案件のリビング3カット程度なら、わざわざ Personal Use 素材を混ぜる必要はありません。

最大の落とし穴「Mixed Usage」ルール

D5 のマテリアルライブラリで最も見落とされやすいのが、Personal Use 素材と Project Use 素材を1プロジェクト内で混ぜたときの扱いです。原文: 「If you combine Personal Use and Project Use materials in a single project, the entire project is deemed non-commercial unless all materials used are indicated as ‘Project Use’.」(D5 Render Terms of Service、最終更新2026年4月3日)。

日本語訳(編集部訳): もし1つのプロジェクト内で Personal Use と Project Use の素材を混ぜた場合、使用したすべての素材が「Project Use」と表示されているのでない限り、プロジェクト全体が非商用扱いとされます。つまり「ほぼ全素材が Project Use で、1点だけ Personal Use の小物を混ぜた」ケースでも、商用納品すれば規約違反です。住宅案件のリビング1カットで、家具10点中9点が Project Use・1点(小物の置物など)が Personal Use なら、レンダー画像全体が非商用扱いになります。

実務での回避方法は3点に集約できます。

  • 1点目: 商用案件では開始時点で「Project Use のみ使用」とプロジェクト管理ルールを設定すること
  • 2点目: 過去案件から素材を流用するときに、素材ごとの使用範囲を必ず再確認すること
  • 3点目: 自作素材(ユーザー作成)と D5 アセットを明確に分けて管理すること

D5 側は利用パターンの監査権を Terms of Service で保持しており、違反が発覚するとアカウント停止・損害賠償リスクが現実的に発生します。


Pro 版のライセンス運用|複数端末・同時起動・Team 版への切替

Pro 版は 同一アカウントを複数端末にインストール可・ただし同時起動は不可 の Named User 型ライセンスです。複数人・複数端末で同時編集する段階で Team 版(Floating License)への切替が必要になり、切替の決め手はシンプルです。

項目 Pro(Named User) Team(Floating License)
端末インストール 1アカウントで複数端末可 seat 数の枠内でメンバー随時切替可
同時起動 不可(順次切替) 可(seat 数の範囲内)
複数人共有 不可(規約違反) 可(管理者が seat 割当)
価格 $360/年、$38/月 $708/seat/年、$59/seat/月、最低2seat
想定ユーザー 個人・フリーランス 5人以上の設計事務所・制作会社

※ 出典: D5 Render PricingD5 for Teams、2026年4月現在。

Pro 版は「複数端末にインストール可・同時起動不可」

Pro 版のライセンス運用ルールは、公式 FORUM の D5 スタッフ回答で明示されています。「A Named User may install and use the Service on more than one device」(D5 Render Forum「D5 Render Pro for multiple devices?」、2026年4月現在)。1アカウントでデスクトップとノートなど複数端末にインストールでき、出先・自宅・事務所をまたぐ運用が想定されています。

ただし同時起動は不可です。新しい端末でサインインすると、前の端末からは自動的にサインアウトされる挙動になります(D5 Render Forum「Installing D5 for two personal computers」、2026年4月現在)。実務運用としては、事務所デスクトップで作業した後にノートに切り替えて出先で続きを編集する流れは問題なく成立しますが、同じ時間帯に両方の端末で並行して編集作業するのは規約上できません。

複数人で同一アカウントを共有するのも規約違反です。Pro は Named User 型で「契約者本人」が複数端末で順次使う設計のため、社内で1ライセンスを2人以上で使い回すと、契約違反として監査対象になり得ます。事務所で同時並行作業が日常的に発生するなら、最初から Team 版を選ぶのが安全です。

Team 版(Floating License)への切替判断

Team 版は Floating License で、契約 seat 数の範囲内なら、誰でもログインして同時編集できます。年額 $708/seat、月額 $59/seat、最低2seat(D5 Render Pricing、2026年4月現在)で、プロジェクト共有・バージョン同期・100GB クラウドワークスペース・Virtual Tour 機能が解放されます。

切替タイミングを決めるポイントは3つです。1点目は、2人以上が同時に編集作業する日が週1回以上発生すること。2点目は、プロジェクト共有・バージョン同期・100GB クラウドワークスペースが必要になること。3点目は、メンバーが頻繁に入れ替わる環境(外注デザイナーやインターンの参加が多いチーム)であること。Floating License なら管理者が seat を付け替え可能なので、退職・参画のたびにライセンスを買い直す必要がありません。

Pro 2本を個別契約するより、Team 版に倒したほうが、プロジェクト共有・管理オーバーヘッドの削減メリットが大きくなります。たとえば設計事務所4人で D5 を使うチームなら、Pro 4本(年額 $1,440)と Team 4seat(年額 $2,832)の差額分は、クラウドワークスペース・seat 付け替え・統合管理の効率で吸収できる場面が多いです。Team 版の seat 追加・削除の運用詳細はボーンデジタル「D5 Render チームライセンス管理の方法」で確認できます。

AI 機能使用時のシーンデータ取扱い

D5 の AI 機能(AI Atmosphere Match/AI Material/AI Enhancer など)を使うときは、シーンデータの取扱いが Terms of Service で別途規定されています。AI 機能の利用時、D5 は参照画像生成・機能提供の目的で、ユーザーのシーンデータに対し非独占ライセンスで使用できます(D5 Render Terms of Service、最終更新2026年4月3日)。

ただし基盤モデルの学習目的での利用は、ユーザーの別途書面同意がない限り行われない、と明記されています。クライアントの設計データが機密扱い(NDA 締結済)の場合は、AI 機能の使用可否を契約書で個別確認しておくのが安全です。たとえば未公開の商業施設プロジェクトのレンダーを AI Atmosphere Match で雰囲気調整する場面では、AI 機能の利用可否についてクライアントに事前確認しておくと、後からの NDA 違反トラブルを回避できます。


法人導入フロー|国内代理店ボーンデジタル経由の請求書払いと稟議

日本国内の法人で D5 Render を導入する場合、株式会社ボーンデジタル経由での請求書払い が稟議に通しやすく、事実上の標準ルートです。公式サイトからの直接購入はクレジットカード決済のみで、法人口座振替・請求書払いには対応していません。

項目 公式サイト直接購入 ボーンデジタル経由購入 法人向け推奨度
決済方法 クレジットカードのみ 請求書払い・銀行振込 ◎ ボーンデジタル
ライセンス発行 即時 約2〜3営業日 ◎ ボーンデジタル(稟議対応)
サポート言語 英語中心 日本語 ◎ ボーンデジタル
Team 管理 公式管理画面 ボーンデジタル経由+公式画面 ○ どちらも対応

※ 出典: D5 Render Pricingボーンデジタル D5 Renderボーンデジタルストア CGiN、2026年4月現在。

購入ルートの選択|公式直接購入 vs ボーンデジタル経由

公式直接購入はクレジットカード決済のみで、即時にライセンスが発行されます(D5 Render Pricing、2026年4月現在)。個人・フリーランスや、即日で利用を始めたい場合に向いています。決済時点の為替レート次第で日本円の請求額は前後するため、日本円ベースで予算を固定したい場合は次のボーンデジタル経由を選ぶのが運用しやすい流れです。

ボーンデジタル経由は見積依頼から稟議、請求書払い、メール納品(約2〜3営業日)まで日本円の請求書ベースで進められるため、法人の経理・購買フローと整合します(ボーンデジタルストア CGiN、2026年4月現在)。稟議資料には公式 Pricing ページのプラン機能比較と、この記事の「実務5シーン別 商用可否マトリクス」を添付すれば、商用利用の根拠と必要プランの選定理由を一通り示せます。

法人導入の実務ステップ

法人導入の実務手順は、見積依頼からライセンス有効化まで5ステップに分けて見ていきます。

  • Step 1: ボーンデジタル D5 Renderから見積依頼します。Pro/Team の選定、seat 数、契約期間(月契約/年契約)を指定します
  • Step 2: 見積書を受領し、社内稟議を回します。商用利用可否の根拠としてこの記事の「実務5シーン別 商用可否マトリクス」を稟議資料に添付しておくと、商用利用の妥当性が説明しやすくなります
  • Step 3: 発注を確定すると、ボーンデジタルから請求書が発行されます。請求書受領後、所定の口座に入金します
  • Step 4: 入金確認後、メールでライセンス情報が届きます(約2〜3営業日)。ボーンデジタル「D5 Render Pro ライセンスの有効化」に沿って、契約者の D5 アカウントにライセンスを紐付けます
  • Step 5: ボーンデジタル「D5 Render インストールマニュアル」に沿って、各端末に D5 Render 本体をインストールします

このフローで詰まりやすいのは Step 2 の稟議部分で、商用利用可否の根拠を経理・購買担当者に示せないと差し戻しが発生します。この記事の「実務5シーン別 商用可否マトリクス」と Pricing ページのプラン比較表をワンセットで添付すれば、必要十分な根拠資料になります。

Team 版の seat 管理と追加・削除

Team 版を5人以上の設計事務所で運用する場合、seat 管理は管理者(契約主担当者)がボーンデジタル経由で操作します。具体的には、メンバー招待、seat 付け替え、メンバー削除、契約期間中の追加 seat 発注などです。

途中で seat を追加する場合、追加分は残契約期間分だけ先行課金され、次期更新時に全 seat を統合課金する設計です。たとえば年契約の途中(残り3ヶ月時点)で1seat 追加した場合、追加分は3ヶ月分だけ先払いし、翌年の更新時に全 seat 分を1年単位で再契約します。メンバーが退職した場合は、管理者が該当 seat を解放して新メンバーに付け替え可能で、Floating License の柔軟性が直接活きるポイントです。運用詳細はボーンデジタル「D5 Render チームライセンス管理の方法」で確認できます。


サブスク解約・返金・Education 版卒業後の扱い

D5 Render のサブスクは 原則返金不可・解約しても当該期間は使用継続 という仕様です。Education 版は180日有効で卒業・退職後は更新不可、在学中作品の卒業後の商用転用には明文規定がないため、安全策としては Pro 版での作り直しが現実的です。

状況 対応 返金可否 該当公式URL
サブスク解約 Myspace – Profile の Unsubscribe で自動更新停止 原則不可 Subscription Terms
誤課金・重複課金 14日以内に support@d5techs.com へ問い合わせ 再審査対象 同上
トライアル後の意図せぬ課金 24時間以内の解約申請後の課金は問い合わせで再審査 確認次第全額返金 同上
Education 版卒業 180日有効、要件外れたら更新不可 該当なし Educational License Terms

解約手順と返金ポリシー

解約は D5 アカウントの「Myspace – Profile」下部にある Unsubscribe ボタンから自動更新を停止します(D5 Render Subscription Terms、最終更新2025年11月6日、D5 Support「How to cancel my current subscription or trial?」)。解約タイミングには制約があり、課金日の24時間以内は解約操作ができないため、更新日の数日前に余裕を持って手続きするのが実務的です。

解約後の利用は、当該契約期間が終了するまで Pro/Team 特典を継続使用できます。期間終了後は Community 版に戻り、機能制限(1080p 上限・ウォーターマーク)も復活します。返金ポリシーは原則として「課金済みの金額は返金不可」(”non-refundable once activated or if any Membership benefit has been accessed”)と Subscription Terms に明記されています。

例外として、誤課金・重複課金と信じる場合は14日以内に support@d5techs.com へ問い合わせれば再審査対象になります。トライアル終了の24時間以内に解約申請をした後に意図せず課金された場合も、同様に問い合わせで全額返金されるケースがあります。ボーンデジタル経由で購入した法人契約の場合は、請求書払いのため個別対応となるので、ボーンデジタル D5 Render サポートに相談するのが標準的な手順です。

Education 版の卒業後・退職後の扱い

Education 版の有効期間は180日で、要件継続(学生在籍・教員勤務)なら15日前から再申請・更新できます(D5 Render Educational License、2026年4月現在)。卒業・退職で要件から外れた場合は更新不可で、ライセンスは Community 版相当に戻ります。

ここで判断が分かれるのが、Education 版で作った在学中作品を、卒業後の商用案件に転用していいかという論点です。Educational License Terms(最終更新2025年11月27日)には、卒業後の在学中作品の商用転用についての明文規定はなく、教育期間中の商用利用が禁止されている、までしか書かれていません。とはいえ規約全体は「教育・学習・学術研究目的に厳格に限定」と強い文言で書かれているため、卒業後に在学中の Education 作品をそのまま商用ポートフォリオに使うのは、規約解釈リスクが残ります。

安全側に倒すなら、卒業後の商用案件で使う作品は Pro 版契約後に改めて作り直す のが実務的に確実です。学生から社会人に移行する場合は、卒業のタイミング(または就職前後)で Pro 版(年額 $360、月額 $38)に切り替え、商用ポートフォリオは Pro 環境で作り直す流れが無難です。ポートフォリオの再制作は3〜5作品程度に絞れば数週間で完了するので、卒業前後の準備期間にスケジュールできます。

解約後に Pro で作った成果物は使い続けられるか

Pro 契約中に書き出した成果物(画像・動画ファイル)は、Pro 契約解約後もユーザーに著作権が帰属するため、そのまま商用利用を継続できます。クライアントに納品済みの画像・動画を、解約後にクライアントが LP・パンフレット・SNS 広告に転用する場面でも、契約上の問題は発生しません。

ただし、マテリアルライブラリ素材(Eligible Library Materials)のライセンスは契約期間中のみ有効で、解約後はアクセス停止になります(D5 Render Subscription Terms、最終更新2025年11月6日)。解約後に同じマテリアルを使った新規成果物を作ることはできません。一方で、D5 Works ストアで個別購入した素材は扱いが異なり、サブスク解約後も「D5 Works License Agreement」に基づき継続使用できます。サブスクの Eligible Library Materials と Works 個別購入素材は、ライセンス管理上明確に分けられています。

D5 プロジェクトファイル(.d5)の編集自体は解約後も可能ですが、Pro 機能(4K 出力・ウォーターマーク解除・AI 機能の一部など)は使えなくなり、Community 版機能の範囲に制限されます。解約後にプロジェクトファイルを開いて再書き出ししたい場合は、1080p・ウォーターマーク付きでの出力に戻る点を見越しておくと運用設計が組みやすくなります。


まとめと次の一歩|商用案件を始める判断チェックリスト

商用案件で D5 Render を使う判断は、「Community 版は使わない/Pro 版以上で契約/Project Use 素材のみ使用」 の3点を押さえれば9割決まります。残りの1割は法人導入フローと複数端末・同時編集の運用設計で、いずれもこの記事の各セクションで具体的な手順を示しました。

要点を3つに絞ると、1つ目は先述したとおり Community/Education は商用 NG・Pro/Team のみ商用可で、これは2026年4月現在の公式 Terms of Service と2025年12月の D5 公式モデレーター回答で一致しています。2つ目はマテリアルライブラリの落とし穴で、Personal Use 素材を1点でも混ぜると成果物全体が非商用扱いになるため、商用案件は Project Use 素材のみで構成します。3つ目は法人導入のルートで、ボーンデジタル経由なら請求書払い・日本語サポート・Team 版管理を一通りカバーできます。Pro 版は複数端末インストール可・同時起動不可、複数人同時編集なら Team 版(Floating License、最低2seat)に切り替える設計です。

ケース 推奨プラン 次に読むべき記事 想定行動
個人・フリーランスで商用案件を始める Pro 版($360/年、$38/月) D5 Render 料金プラン徹底比較 為替別年額と他社比較を確認後、公式 Pricing で契約
設計事務所・制作会社で法人導入 Pro または Team(最低2seat、$708/seat/年) ボーンデジタル D5 Render 見積依頼後、この記事の「法人導入フロー」を稟議資料に添付
3論点(料金・PC・商用)を改めて見渡したい プラン別に判断 D5 Render 料金・PC・商用利用ガイド 全体像を確認後、各専門記事へ分岐

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