D5 Render Blenderプラグイン完全ガイド|実務4機能と5手順
D5 Render の Blender 連携プラグインは、SERP や公式フォーラムでも「D5 Sync for Blender」「D5 Converter for Blender」「D5 Bridge」と複数の呼称が混在していて、初めて触れる読者が困惑しやすいツールです。2026年4月現在の正規名称は D5 Sync for Blender、最新版は 0.10.0.0021(2026年1月12日リリース、D5 Render 3.0 / Blender 5.0 対応)に統一されています。
「インストールしたが UI が表示されない」「Sync / Send Camera / Send Lights / View Sync の4ボタンの違いが分からない」と感じていませんか。
この記事では、呼称整理・5手順インストール・4機能の使い順序・Material Bake 仕様表・既知の非対応リストを順を追って解説します。機能追加の時系列はH2-1配下で集約しているため、最新版にアップデートすべき理由までこの1本でつかめます。
D5 Sync for Blender とは|呼称の整理と公式無料プラグインの位置づけ
D5 Render の Blender 連携プラグインは、過去に「D5 Converter for Blender」「D5 Bridge」と呼ばれていましたが、2026年4月現在の正規名称は D5 Sync for Blender に統一されています。SERP や公式フォーラムでは旧称が残っているため、最初に呼称関係をまとめます。
| 名称 | 種別 | 現状 |
|---|---|---|
| D5 Sync for Blender | 正規名称 | 2026年4月現在の公式呼称 |
| D5 Converter for Blender | 旧称(Beta 期) | 同一プラグイン、現在は非公式 |
| D5 Bridge | 旧称(一部 Forum 表記) | 同一プラグイン、現在は非公式 |
正規名称と旧称の対応
公式 Docs と Workflow ページの表記は、すべて D5 Sync for Blender に統一されています(D5 Sync Workflow 公式 Docs 参照、2026年4月現在)。Beta 期に「D5 Converter for Blender」と呼ばれていた時代の Forum スレッドや旧解説記事が SERP に残っているため、検索結果で旧称を見かけても同じプラグインを指していると考えて差し支えありません。
旧称のまま情報を集めると、対応 Blender バージョンや機能範囲の認識が古いまま止まる可能性があります。以降の記述では正規名称の D5 Sync for Blender に統一し、本文中で旧称を扱うのはこの呼称整理セクションのみに限定します。
公式無料プラグインとしての位置づけ
D5 Sync for Blender は D5 Render 公式(Dimension 5 Technologies)が配布する完全無料のプラグインです(D5 Render Download 公式、2026年4月現在)。役割は Blender 側の編集を D5 Render へ即時反映するライブ同期(リアルタイムレンダリングと連動して、モデルやマテリアルの変更を遅延なく D5 へ送る仕組み)です。
FBX や USD のような汎用フォーマットを介さず、Blender 内のジオメトリ・マテリアル・カメラを直接 D5 に渡せる点が大きな特徴になります。
最新版は 0.10.0.0021(2026年1月12日リリース、D5 Render 3.0 / Blender 5.0 対応、D5 Sync Update 公式 Docs 参照)です。機能追加は段階的に進んでおり、2024年7月の Geometry Nodes 段階対応開始から、2024年10月のカメラアニメ同期、2025年8月の HDRI / IES / Disk・Ellipse 同期へと続きました。2026年1月の Blender 5.0 / D5 Render 3.0 対応で最新版に至っています。
「使い始めの時期に存在しなかった機能が、最新版では対応済み」というケースが多いため、半年以上更新していない読者は最新版へのアップデートを検討すると、Bake 不要で済むシーンが増えます。
3経路(FBX / USD / 公式プラグイン)の選び方そのものを比較したい場合は、Blender から D5 Render へのエクスポート完全手順で経路別の使い分けをまとめています。
この記事の位置づけ|関連記事との読み分け
この記事は D5 Sync プラグイン専用の深掘り(導入5手順 + 4機能 + Material Bake + 既知の非対応)として構成しています。関連トピックの深掘り先は次のとおりです。
- マテリアル個別変換(Principled BSDF パラメータ別の D5 対応・プロシージャル対応)はBlender マテリアルを D5 Render で再現する方法で深掘りしています。
- カメラ・ライトの仕様詳細(焦点距離・センサーサイズ・Disk→Disc 変換等)はBlender カメラ・ライトを D5 Render へ引き継ぐテクニックで解説しています。
- Blender × D5 のワークフロー全体像と Collection 設計はBlender 建築モデルを D5 Render で仕上げるワークフローでまとめています。
D5 Sync for Blender 5手順インストール|つまずきポイント先回り型
D5 Sync for Blender のインストールは exe 実行 + Blender Add-ons Enable の5手順で完了しますが、実際には D5 Render 本体を先に入れていない・Blender Add-ons デフォルトパスを変更している・UI 言語切替に Blender 再起動が必要の3点でつまずく読者が多いツールです。先回りで対処を含めてまとめます(2026年4月現在)。
| 手順 | 内容 | つまずきポイントと対処 |
|---|---|---|
| ① | D5 Render 本体(Windows)をインストール | Windows 専用、Mac 不可 |
| ② | D5_Sync_Blender_xxxx.exe をダウンロード |
旧称(D5 Converter for Blender)の表記が残るページに注意 |
| ③ | Blender を完全終了してから .exe をダブルクリック | Blender 起動中だと書き込み失敗 |
| ④ | Blender 起動 → Edit → Preferences → Add-ons → 検索「D5」 | 表示されない場合は Add-ons パスを確認 |
| ⑤ | Enable チェック → 3D ビューサイドバーに4ボタン UI 出現 | UI 言語切替は Blender 完全再起動後に反映 |
前提|D5 Render 本体(Windows)を先にインストール
D5 Sync for Blender は D5 Render 本体のフロントエンドとして動作するため、D5 本体(Windows 専用)を先にインストールする必要があります(D5 Render Workflow Blender 公式、2026年4月現在)。プラグインだけを入れても Sync ボタンを押した先に接続する D5 が存在しないため、何度試してもライブ同期が始まりません。
Mac 環境では D5 本体そのものが動作しない仕様なので、現状 D5 Sync も使えません。MacBook で Blender 制作している読者は、Boot Camp や仮想環境で Windows を立ち上げるか、Windows 機を別に用意する選択肢を先に検討する流れになります。
D5 本体は 無料版(Community / Lite) で十分に動作します。商用案件が本格化してから有料 Pro 版に切り替える判断で問題ありません。料金プランの詳細はD5 Render 料金・PC・商用利用ガイドでまとめています。なお、2026年1月に登場した D5 Lite は SketchUp 中心のプラグインで、Blender 連携の主軸はあくまで D5 Render 本体側になります。
5手順インストール
所要時間は本体 DL を除けば5分程度で完了します。
- 手順①: D5 Render Download 公式 から D5 本体の .exe をダウンロードして実行
- 手順②: 同 Download ページの Blender Plugin セクションから
D5_Sync_Blender_xxxx.exeを取得 - 手順③: Blender を完全終了してから手順②の .exe をダブルクリック(Blender が起動中だとプラグインフォルダへの書き込みが失敗します)
- 手順④: Blender を起動して Edit → Preferences → Add-ons → 検索窓に「D5」と入力。D5 Sync エントリが出てきたら Enable チェック
- 手順⑤: 3D ビューサイドバー(N キーで開閉)に D5 Sync UI が出現すれば導入成功。Sync / Send Camera / Send Lights / View Sync の4ボタンが並びます
手順③で Blender を閉じ忘れているケースが想定以上に多く、その場合はインストーラがファイルを上書きできずに「インストール完了」と出るのに UI が出てこない、という症状になります。Blender 完全終了 → .exe 実行 → Blender 起動の順を必ず守ってください。
つまずきポイント3点と対処
5手順どおりに進めても UI が出ない場合は、以下の3パターンのいずれかに該当します。
①UI が表示されない: Blender Add-ons のデフォルトパスを変更している場合、インストーラがプラグインの配置場所を認識できず、Enable リストに D5 Sync が出てきません。デフォルトパス(Windows 標準では %APPDATA%Blender FoundationBlender<version>scriptsaddons)に戻すか、手動でプラグインフォルダにコピーしてから再起動すると解消します(How to install D5 sync plugins サポート記事 参照)。
②D5 本体未導入: D5 Sync は D5 本体に接続することで動作するため、本体未導入だと Enable しても Sync ボタンが反応しません。手順①が完了しているか、D5 Render が正常起動するかを再確認してください。
③UI 言語切替が反映されない: Blender 側の言語設定を切り替えた後、D5 Sync UI の言語表示は Blender を完全再起動するまで切り替わりません(D5 Sync Common issues 公式 Docs 参照)。タブを閉じるだけではなく、Blender プロセス自体を一度終了して立ち上げ直す必要があります。上記3点で解決しない不具合は、support@d5techs.com に Blender ファイルを添付して問い合わせる形が公式の窓口になります。
D5 Sync の4機能|Sync / Send Camera / Send Lights / View Sync の使い順序
D5 Sync for Blender の UI は Sync / Send Camera / Send Lights / View Sync の4ボタンで構成されています。それぞれ独立した役割があり、編集部の整理では「Sync 起動 → Send Camera → Send Lights → 試行錯誤中は View Sync」の順で使うと、初回セットアップから日常的な制作までスムーズに進められます。
| 機能 | クリック前提 | 動作 | 実務での使う場面 |
|---|---|---|---|
| Sync | なし(最初の起点) | D5 を起動し現状の Blender モデル/マテリアルを D5 へ即時同期 | 制作開始時、節目の同期 |
| Send Camera | Sync 起動後 | Blender カメラリスト全体を D5 のシーンリストへ送信 | カメラ確定後 |
| Send Lights | Sync 起動後 | Blender ライトを D5 へ送信(Sun→Spot 等の変換あり) | ライト配置確定後 |
| View Sync | Sync 起動後 | Blender ↔ D5 のビューポートを連動 | 試行錯誤中の高速確認 |
Sync|D5 起動と最初の同期
Sync をクリックすると、D5 Render が自動起動し、現在の Blender モデルとマテリアルが D5 へ即時同期されます(D5 Sync Workflow 公式 Docs、2026年4月現在)。差分更新が有効で、起動後の Blender 側の編集(モデル変更・マテリアル変更)は D5 にリアルタイムで反映され続けます。同じシーンで何度もボタンを押し直す必要はありません。
ライブ同期は Parallel Projection(平行投影、平面図的な視点で歪みなく見せる投影方式) にも対応しており、D5 Render 2.11 以降であれば Blender の Orthographic 視点と連動します(D5 Render 2.11 公式記事 参照)。立面図や断面図の確認、平面パースのチェックがビューポート連動でそのままできるため、建築実務との相性が良い拡張です。
注意点として、Hide / Unhide のみの操作では Sync ボタンが活性化しない仕様があります。表示状態を切り替えただけでは「変更」と判定されないため、何らかの位置・マテリアル変更を加えてから Sync を押すと反映されます。「変更したのに D5 に出てこない」と感じたら、まずこの仕様を疑うのが近道です。
Send Camera|Blender カメラリストを D5 シーンへ送信
Send Camera をクリックすると、Blender 内のカメラリスト全体が D5 のシーンリストに反映されます。焦点距離やセンサーサイズ、Near / Far Clipping が同値で D5 に渡されるため、Blender 側で詰めたカメラ設定がそのまま D5 でレンダリング指定に使えます。
住宅案件の制作現場では、Blender 側で複数のカメラ(外観・リビング・ダイニング・寝室など)を確定させてから Send Camera を押す運用が効率的です。住宅案件で5カット納品を予定している場合、Blender でアングルを5本決めてから一気に D5 へ送る形にすれば、D5 側でカメラを再構築する手間が消えます。
カメラアニメーションは2024年10月のアップデート以降同期対象に含まれており、ウォークスルーや回転プレゼンの自動生成にも対応しています。ただし、各ライトタイプ別の挙動詳細(焦点距離変換の精度や Disk→Disc 変換のサイズ整合)はBlender カメラ・ライトを D5 Render へ引き継ぐテクニックで深掘りしているため、この記事では「ボタンを押す前提とタイミング」に絞っています。
Send Lights|Sync 起動後に押すライト送信
Send Lights は Sync を起動した後でないと押せない仕様です(D5 Sync Workflow 公式 Docs 参照)。最初に Sync で D5 を立ち上げ、ライト配置を確定させてから Send Lights を押す順序になります。
Blender から D5 へのライト変換は次のとおりです。
| Blender 側 | D5 側 | 対応開始 |
|---|---|---|
| Point | Point Light | 初期から |
| Spot | Spot Light | 初期から |
| Sun | Spot Light に変換 | 段階的に拡張 |
| Area | Rect Light に変換 | 段階的に拡張 |
| Disk / Ellipse | Disc Light に変換 | 2025年8月から(D5 Render 2.11以降) |
| HDRI | HDRI 同期 | 2025年8月から(D5 Render 2.11以降) |
| IES | 各ライトタイプで利用可能 | 2025年8月から |
Blender の Sun ライトが D5 では Spot Light に変換される点は、太陽光を扱う建築パースで違和感が出やすい挙動です。日射シミュレーションや時刻別パースを D5 で詰めたい場合は、D5 側のサン機能(Sun & Sky)を別途設定したほうが期待どおりの結果になります。
同期非対応の項目もあります。Light Groups(複数ライトを束ねて制御するグループ機能)・Spot radius(Spot ライトの半径パラメータ)・Geometry Nodes モディファイア下のマテリアルベイクはプラグイン経由では同期できないため、D5 側で再設定するか、Material Bake で焼き込む形になります。詳細仕様は同じくBlender カメラ・ライトを D5 Render へ引き継ぐテクニックで解説しています。
View Sync|試行錯誤中に Blender と D5 のビューを連動
View Sync をクリックすると、Blender 側で視点を動かしたときに D5 側のビューも同期して動きます(D5 Sync Workflow 公式 Docs)。「Blender でモデル調整 → D5 でレンダリング結果を即確認」というループを高速化したい試行錯誤期に向いた機能です。
外観パースを納品する場合は、家具の脚元の陰影を確認したい時や、リビングの窓から差し込む光の落ち方を詰めたい時など、視点を細かく動かしながら結果を確認したい場面で重宝します。一方で、最終確認やプレゼン用の固定アングルが決まった後は View Sync を OFF にし、Blender 側操作で D5 のレンダリングカメラを意図せず動かさない運用が安全です。Send Camera で送ったレンダリング用カメラと、View Sync で連動するビューポートカメラを切り分ける感覚で解説すると、納品段階でのトラブルを防げます。
Material Bake|複雑シェーダー/プロシージャルを D5 に持ち込む機能
D5 Sync の Material Bake は、Principled BSDF / Glass BSDF / Emission / Diffuse BSDF の自動マッピング対象外となる複雑シェーダーやプロシージャルテクスチャ(数式で生成される手続き型テクスチャ。Noise / Voronoi / Musgrave 等)を D5 に持ち込むための機能です。本セクションでは Material Bake の操作 UI と解像度判断に絞り、Principled BSDF パラメータ別の対応はBlender マテリアルを D5 Render で再現する方法で解説しています。
Material Bake が必要な場面
D5 Sync が自動マッピングするシェーダーは Principled BSDF / Glass BSDF / Emission(Self-illuminated)/ Diffuse BSDF の4種のみです(D5 Sync Workflow 公式 Docs、2026年4月現在)。それ以外のシェーダー(Toon BSDF / SSS / Velvet 等)や Geometry Nodes、プロシージャルテクスチャは D5 側で再現できないため、Bake で単純なテクスチャマップに焼き込む必要があります。
たとえば、Blender 内で Voronoi テクスチャを使ってタイル目地を作り込んでいる場合、Material Bake を通さずに Sync すると D5 側ではタイル模様が消えてベースカラーだけが残る、という挙動になります。プロシージャルで作った木目や石材の表面ディテールも同様で、Bake してテクスチャ化してから D5 に同期するか、.d5a(D5 専用のシーン交換形式)として書き出すかの2択になります。
Bake 仕様表|解像度・対象・Auto UV・全/差分
Material Bake の設定は5項目で構成されます。設定の組み合わせによって所要時間と仕上がり精度が変わるため、シーン規模と用途で使い分けます。
| 設定項目 | 選択肢 | 推奨値 |
|---|---|---|
| 解像度 | 256 / 512 / 1K / 2K / 4K | 広域パース 1〜2K、クローズアップ 4K |
| 対象 | 全マテリアル / 選択マテリアル | 試行は選択、納品は全 |
| Auto UV | ON / OFF | ON 推奨(UV 未設定でも自動投影) |
| ベイク種別 | フル / 差分 | 初回フル、修正後は差分 |
| 出力先 | D5 へ同期 / .d5a 書き出し |
通常は同期、納品は .d5a |
解像度は5段階あり、シーン規模で選ぶのが基本です。広域パース(外観や俯瞰)は 1〜2K でも十分にディテールが残り、リビングのソファや家具クローズアップを撮るカットは 4K で焼くと布の織り目や木目の細部まで保持できます。AI Texture Match(D5 側のテクスチャ補正機能)で後段補正できるため、初稿は控えめの解像度で焼き、納品段階で必要に応じて 4K に上げる流れが時短になります。
Auto UV は ON のまま運用するのが原則です。UV 未設定のマテリアルでも自動投影してくれるため、UV 展開が甘いモデルでもまずは Bake が通ります。OFF にして UV を厳密に管理したくなるのは、UV を意図的に作り込んでいる上級者だけなので、初心者は ON 維持で問題ありません。
ベイク種別は初回フル・修正後は差分で時短する運用が基本になります。50点規模のマテリアルが入った住宅シーンを丸ごと再 Bake すると数十分かかる一方、差分なら変更したマテリアルだけが対象になるため数分で終わります。
既知の不具合|テクスチャが全黒で焼けるケース
Material Bake で発生する典型的な不具合に テクスチャが全黒でベイクされる 事例があり、公式の Common issues に記載されています(D5 Sync Common issues 公式 Docs 参照)。対処は support@d5techs.com に Blender ファイルを添付して個別対応を依頼する形になります。
公式が示す回避策に加え、Auto UV を OFF にして UV 未設定のマテリアルを Bake しようとすると、全黒が発生しやすい傾向が公式 Forum でも報告されています。原因が特定できない時はまず Auto UV を ON に戻して再 Bake すると解消するケースが多く、最初に試す対処として頭に入れておくと復帰が早まります。
Geometry Nodes 関連のベイク失敗や、空マテリアルスロット起因のクラッシュは、最近のアップデートで一部修正済みです(D5 Sync Update 公式 Docs、Release notes Forum)。Bake で詰まった時はまず最新版(2026年4月現在は 0.10.0.0021)にアップデートしているか確認してください。
既知の非対応リスト|D5 Sync で同期できない機能と回避策
D5 Sync for Blender は強力なライブ同期プラグインですが、Geometry Nodes・カーブ・複数フレーム modifier・Displacement・Shape keys など、同期できない機能がいくつか公式に明示されています。英語の Common issues に散在している情報を、本セクションで日本語に集約しました(2026年4月現在)。
非対応機能の一覧
公式 Common issues + Workflow Docs に散在する非対応機能を、回避策つきでまとめます。
| 機能 | 状況 | 回避策 |
|---|---|---|
| Geometry Nodes | 2024年7月から段階的にサポート拡張中。複雑構成は非対応 | Material Bake で焼き込み |
| カーブ(Bezier / NURBS) | 非対応 | Mesh に変換 |
| 複数フレーム modifier | 1フレームのみ同期 | Send Camera 経由のカメラパスで補完 |
| Displacement nodes | 非対応 | Bake してテクスチャ化 |
| Node groups | 非対応 | フラット化してから同期 |
| Shape keys | 非対応 | 静止形状に分解、または D5 側で再作成 |
| UV mapping の rotation | 非対応 | UV を回転前の状態に整える |
| Instancing empties のモデル/ライト | 非対応 | Real geometry に変換、または D5 側で配置 |
| Light Groups / Spot radius | D5 Sync 経由では同期非対応 | D5 側で再設定 |
| Linked モードでの un-hide | 同期不可 | unhide 後にオブジェクトを移動してから sync |
Geometry Nodes は2024年7月から段階的にサポートが入っており、単純な配列やランダム配置は同期可能になっています。一方で、curve 起点・curve to mesh 等の複雑構成、Geometry Nodes モディファイア下のマテリアルベイクは依然として非対応のため、その部分だけ Material Bake で焼き込んで Mesh 化してから同期する運用になります。
カーブの非対応は配管・モール・装飾線で詰まりやすい論点です。Bezier や NURBS で作った曲線をそのまま D5 に渡そうとしても無視されるため、Convert → Mesh で変換してから Sync する流れを習慣化すると失敗が減ります。Shape keys やノードグループは、D5 側で同等の表現を再構築するか、フラット化して送るかの2択で、同期に頼らない設計が前提になります。
公式情報源はD5 Sync Common issues 公式 Docs とD5 Sync Workflow 公式 Docs の2本で、両方とも更新が続いているため定期的に再確認するのがおすすめです。
同期トリガーの罠|Hide/Unhide では同期されない
非対応とは別に、同期トリガー側の罠として「Hide / Unhide のみでは Sync ボタンが活性化しない」仕様があります(D5 Sync Common issues 公式 Docs)。表示状態の切り替えは「変更」と判定されないため、Sync を押せないまま D5 側の表示が古いまま、という状況に陥ります。
特に Linked モード(外部 Blender ファイルからリンクで読み込んだコレクション)での un-hide はそのままだと同期不可で、unhide 後にオブジェクトを少し移動させてから Sync する必要があります。「変更したのに反映されない」と感じる時は、位置の微調整やマテリアルの差し替えなど、何らかの実体変更を加えてから再度 Sync を押すと解消します。
不具合時のサポート連絡先
公式が用意しているサポート窓口は、メール support@d5techs.com です。テクスチャ全黒・同期失敗・特定モデルでの Bake クラッシュなど、Common issues に載っていない個別事例は Blender ファイルを送付して問い合わせる形になります。返信は英語が標準で、再現手順とバージョン情報を整えて送ると対応が早まります。
最新リリースノートと既知不具合の修正状況は、公式 Forum のRelease notes D5 Sync for Blender スレッドが追いやすい情報源です。Common issues Docs も2026年4月現在で追加更新が続いており、同期できない事象に出くわした時はまず最新ドキュメントの該当項目を確認してから問い合わせると、自己解決できるケースが増えます。
まとめと次の一歩|プラグイン導入後の学習パス
D5 Sync for Blender の正規名称・5手順インストール・4機能の使い分け・Material Bake 仕様・既知の非対応を一通り押さえました。プラグインの導入が完了したら、次は具体的なマテリアル変換・カメラ/ライト引継ぎ・ワークフロー全体に進む段階に入ります。
要点5点のまとめ
D5 Sync for Blender を実務で使いこなすうえで覚えておきたい要点は、次の5つに集約できます。
- 正規名称は D5 Sync for Blender(旧称 D5 Converter for Blender / D5 Bridge は同一プラグイン、2026年4月現在の最新版は 0.10.0.0021)
- インストールは5手順(D5 本体先 → exe → Blender 終了 → Add-ons Enable → UI 確認)、つまずきは「D5 本体未導入 / デフォルトパス変更 / 言語再起動」の3点
- 4機能の使う順序は「Sync → Send Camera → Send Lights → 試行錯誤中は View Sync」で、Send Camera と Send Lights は Sync 起動後でないと押せない
- Material Bake は解像度5段階(256 / 512 / 1K / 2K / 4K)+ Auto UV ON 推奨 + 全 / 差分の組み合わせで運用する
- 非対応機能(Geometry Nodes 複雑構成 / カーブ / 複数フレーム modifier / Displacement / Shape keys / Light Groups / Spot radius 等)は Bake or Mesh 変換で回避する
読者状況別の次の一歩
プラグインを入れた後に読者がぶつかる典型的な3つの状況に対して、それぞれ深掘り先を用意しています。
- Principled BSDF の対応や Bake 戦略を知りたい: Blender マテリアルを D5 Render で再現する方法でパラメータ別の対応表とプロシージャル Bake 手順を確認できます
- カメラ・ライト引継ぎの仕様詳細を知りたい: Blender カメラ・ライトを D5 Render へ引き継ぐテクニックで焦点距離・センサーサイズ・Disk→Disc 変換等の仕様詳細がつかめます
- Blender × D5 のワークフロー全体を組みたい: Blender 建築モデルを D5 Render で仕上げるワークフローで役割分担と Collection 設計が確認できます
Blender × D5 連携の全体像(5論点)に戻りたい場合は、D5 Render × Blender 連携ガイドで経路選択・マテリアル・カメラとライト・ワークフロー設計を1本で総覧できます。公式プラグインの入手は D5 Render Download 公式 から無料で可能です。
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