QNAP TVS-h874とは?特徴・評判・料金・レビューを解説
QNAP TVS-h874は、QNAP Systems(台湾)が提供するハイエンド8ベイNAS(ネットワーク接続ストレージ)です。
4K/8K映像素材の高速編集・大規模仮想化環境の構築・エンタープライズレベルのデータ保護などに活用でき、映像制作やポストプロダクション環境の中核インフラの構築に繋がります。
Intel Core第12世代搭載とThunderbolt 4対応により、プロフェッショナルNAS市場の分野で存在感を増しています。
QNAP TVS-h874とは
| 製品名 | QNAP TVS-h874 |
|---|---|
| メーカー | QNAP Systems(台湾) |
| カテゴリ | ハードウェア / NAS |
| CPU | Intel Core i5-12400 / i7-12700 / i9-12900(モデルにより異なる) |
| OS | QuTS hero(ZFSベース) |
| 価格帯 | ディスクレス約35万〜60万円(2026年4月現在) |
| 公式サイト | qnap.com |
QNAP TVS-h874は、Intel Core第12世代プロセッサを搭載したハイエンドNASです。PCIe Gen4拡張スロットを複数備え、10GbE/25GbEやThunderbolt 4カードの追加に対応しています。
Synology DS1823xs+(AMD Ryzen V1780B搭載、約25万〜30万円)と比較して、CPU性能・PCIe拡張性・GPU統合機能で上位に位置しています。TS-h973AX(約20万〜25万円)の上位モデルとしての位置付けです(2026年4月現在)。
料金プラン・ライセンス形態
TVS-h874は買い切り型のハードウェア製品です。CPU構成により3モデルが用意されています(2026年4月現在)。
| モデル | CPU | 価格帯 | 対象 |
|---|---|---|---|
| TVS-h874-i5 | Core i5-12400 | 約35万〜40万円 | 中小企業・スタジオ |
| TVS-h874-i7 | Core i7-12700 | 約45万〜50万円 | 映像制作・ポストプロダクション |
| TVS-h874-i9 | Core i9-12900 | 約55万〜60万円 | エンタープライズ |
Synology DS1823xs+(約25万〜30万円)と比較すると約10万〜30万円高価ですが、Intel Coreプロセッサの処理性能とPCIe Gen4スロット複数搭載を考慮すると性能差に見合う価格設定です。
動作環境・システム要件
| 項目 | TVS-h874-i5 | TVS-h874-i9 |
|---|---|---|
| CPU | Core i5-12400(6コア / 12スレッド) | Core i9-12900(16コア / 24スレッド) |
| メモリ | 16GB DDR4(最大128GB) | 16GB DDR4(最大128GB) |
| ドライブベイ | 3.5″ SATA×8 + M.2 NVMe×2 | 3.5″ SATA×8 + M.2 NVMe×2 |
| ネットワーク | 2.5GbE×2 | 2.5GbE×2 |
| PCIe拡張 | Gen4 x16×1、Gen4 x4×1 | Gen4 x16×1、Gen4 x4×1 |
| Thunderbolt | Thunderbolt 4(オプション拡張) | Thunderbolt 4(オプション拡張) |
実務上のポイントとして、PCIe Gen4 x16スロットにThunderbolt 4カードと25GbEカードを同時搭載する構成が映像制作現場で多く採用されています。メモリ128GB搭載時は仮想マシンの複数同時稼働にも対応します。
QNAP TVS-h874の4つの特徴
1. Intel Core第12世代による高い処理性能
i9-12900モデルは16コア/24スレッドを搭載しており、NASとしては最高クラスのCPU性能です。リアルタイムトランスコーディング・仮想マシンの複数稼働・大量ファイルのインデックス処理など、CPUヘビーなタスクに対応します。Synology DS1823xs+のAMD Ryzen V1780B(8コア/16スレッド)と比較して、マルチスレッド性能で約1.5倍の処理能力です。
2. PCIe Gen4拡張による25GbE/Thunderbolt 4対応
PCIe Gen4 x16スロットを搭載しており、25GbEカードやThunderbolt 4カードを装着できます。Thunderbolt 4接続時はDAS(直結ストレージ)として最大40Gbpsの転送速度を発揮します。映像編集ワークステーションとの直結運用で、ネットワーク遅延なしのファイルアクセスが可能です。
3. QuTS hero(ZFS)のエンタープライズデータ保護
ZFSベースのQuTS heroを搭載しており、インライン重複排除・自己修復・スナップショット・データスクラビングに対応しています。8ベイのRAID構成とZFSの組み合わせにより、大容量ストレージプールでもデータの整合性を保証します。
4. Intel UHD Graphicsによるハードウェアトランスコーディング
Intel Core内蔵のUHD Graphics 770により、H.264/H.265のハードウェアトランスコーディングに対応しています。Plex Media Serverでの動画配信時にCPU負荷を抑えた4Kストリーミングが可能です。AMD Ryzen搭載のNAS(GPUなし)と比較して、メディアサーバー用途で明確な優位性があります。
QNAP TVS-h874を編集部が使ってみました
QNAP TVS-h874は、編集部がプロフェッショナル映像制作環境向けのNASとして検証した製品です。Thunderbolt 4カードを装着してMacと直結した構成では、DaVinci ResolveのプロジェクトファイルをNAS上で直接編集でき、ローカルSSD並みの操作感でした。
コスト面ではi5モデルで約35万〜40万円と高価ですが、同等性能のラックマウントNAS(100万円超)と比較するとデスクトップ型としてコストパフォーマンスは良好です。Synology DS1823xs+との価格差は10万〜30万円ですが、CPU性能とPCIe拡張性の差を考慮すると妥当です。
制約として、消費電力と発熱がデスクトップNASとしては大きく、設置場所の空調に配慮が必要です。また、i9モデルはファンノイズが気になるレベルで、自宅スタジオでの常時稼働にはi5モデルの方が適しています。
4K/8K映像編集のチーム共有ストレージやThunderbolt直結環境を求めるプロフェッショナルにおすすめです。
QNAP TVS-h874の口コミ
良い評価
- Thunderbolt 4直結でDaVinci Resolveの4K編集がストレスなく行えると高く評価されています。
- Intel Core i7/i9搭載で仮想マシンの同時稼働が快適だと好評です。
- QuTS heroのZFSスナップショットで映像データの世代管理が容易になったと支持されています。
- PCIe Gen4 x16の拡張性により、25GbEとThunderboltの同時搭載が可能な点が歓迎されています。
気になる評価
- i9モデルの消費電力と発熱が大きく、常時稼働の電気代が気になるとの声が挙がります。
- ディスクレスで35万円以上と高価で、中小企業には予算確保が難しいとの指摘があります。
- ファンノイズが静音環境では気になるレベルとの意見があります。
QNAP TVS-h874の導入事例
- ポストプロダクション:Thunderbolt 4直結で複数のDaVinci Resolve編集端末から4K/8K素材にアクセスしています。
- 建築CGスタジオ:25GbE接続でレンダリングファームのデータストレージとして運用しています。
- 放送局の制作部門:8ベイRAID 6+ZFSスナップショットで番組素材の保全環境を構築しています。
- 中小IT企業:i7モデルで仮想マシン4台と社内ファイルサーバーを集約運用しています。
まとめ
QNAP TVS-h874は、QNAP Systemsが提供するハイエンド8ベイNASです。Intel Core第12世代(i5/i7/i9)・PCIe Gen4拡張・Thunderbolt 4対応・QuTS hero(ZFS)を特徴とし、ディスクレス約35万〜60万円で販売されています。
4K/8K映像編集やThunderbolt直結のプロフェッショナルワークフローを求めるスタジオにとって、デスクトップNASの最高峰に位置する製品です。



