実践編① 太陽光の入る白い部屋

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ここでは初めてのパース作成として「太陽光の入る白い部屋」を作成していきます。

配布ファイル

解説内で使用するデータをダウンロードしておいてください。

目次

STEP① 初期設定とファイルの保存

STEP① 初期設定とファイルの保存

まずはパースを作成していくためのファイルを作成していきます。

STEP
Blenderを起動
  • Blenderを起動

カリキュラムではBlender 4.2 LTSバージョンを利用しています。
※最新版とは画面構成や機能が違う場合があります。

STEP
デフォルトオブジェクトを削除

デフォルトのオブジェクトを削除していきます。

  • A(全選択)>X(削除)
STEP
単位の設定

建築の標準単位である「mm」に長さ表記をあわせます。

  • シーンプロパティ(画面右下)
  • 単位単位の倍率メートル法(デフォルト)
  • 長さミリメートル
STEP
初期設定の確認

基礎編①「インストール&7項目の初期設定」の初期設定が完了していればOKです。
※まだの場合は見直してください。→ 基礎編①「インストール&7項目の初期設定」

STEP
ファイルの保存
  • ファイル保存
  • 任意の場所に新規ファイルを作成(右クリックから)
  • ファイル名を変更>Blenderファイルを保存
STEP② 床の作成[モデリング]

STEP② 床の作成[モデリング]

建物のベースとなる床を作成していきます。

STEP
オブジェクトの追加

オブジェクトの平面メッシュを追加していきます。

  • shiftA(追加)>メッシュ平面
STEP
サイズの変更

トランスフォームから数値で平面メッシュのサイズを編集していきます。

  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム寸法(数値で床サイズを変更)
  • X:4500mm/Y:3500mm入力
STEP
適用

トランスフォームからオブジェクトの形を編集すると、ブジェクトを拡大/縮小しているだけなのでスケールの数値が変わります。

そのため様々な場面でサイズと数値が一致しない状態になるため適用スケール1にします。

  • ctrl+A(適用)スケール(スケールが1に)
★見え方が違う

動画のようなグレーのオブジェクトではなく、

  • 単線のみ
  • 明るいグレー

といった場合は表示(ビュー)が違っています。

3Dビューポートの右上のソリッド(白丸アイコン)に変更してください。

ショートカットZソリッド

★小まめな保存

Blenderには自動保存がありますが、小まめに保存しておくと安心です。

ショートカットctrl+S

STEP③ 壁の作成

STEP③ 壁の作成

ここでは立方体オブジェクトを編集して壁を作成していきます。

01.上部の壁の作成

01.上部の壁の作成

まずは上面から見え上部の壁を作成していきます。

STEP
視点の変更

視点をZ軸方向(上面)に変更します。

  • 右上のナビゲートZをクリック
STEP
立方体の追加

立方体を追加していきます。

  • shiftA(追加)>メッシュ立方体
STEP
サイズの編集と適用

立方体のサイズを編集して適用していきます。

  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム寸法
  • X:4500mm/Y:200mm/Z:2500mm入力
  • ctrl+A(適用)スケール
STEP
オブジェクトの移動

壁を床面の上部に移動させます。

  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム位置
  • X:0mm/Y:1750mm/Z:1250mm入力

※この数字はオブジェクトの原点(デフォルトでは中心)に対しての数値

02.下部壁の作成

02.下部壁の作成

上部壁を複製して下部壁を作成していきます。

STEP
壁の複製

上部壁を複製していきます。

  • 上部壁を選択
  • shift+D(複製)
  • そのままY-3500入力(入力数値は左上に表示)
  • 左クリックで確定
  • トランスフォーム位置X:0mm/Y:-1750mm/Z:1250であればOK

※移動中にX Y Zキーを押すと軸固定することができます。
※数値入力すると数値分移動することができます。

03.右側壁の作成

03.右側壁の作成

上面から見て右側の壁を作成していきます。

STEP
視点の変更

視点をZ軸方向(上面)に変更します。

  • 右上のナビゲートZをクリック
STEP
立方体の追加

立方体を追加していきます。

  • shiftA(追加)>メッシュ立方体
STEP
サイズの編集と適用

立方体のサイズを編集して適用していきます。

  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム寸法
  • X:200mm/Y:3500mm/Z:2500mm入力
  • ctrl+A(適用)スケール
STEP
オブジェクトの移動

壁を床面の上部に移動させます。

  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム位置
  • X:2250mm/Y:0mm/Z:1250mm入力
04.左側壁の作成

04.左側壁の作成

左側壁を複製して下部壁を作成していきます。

STEP
壁の複製

上部壁を複製していきます。

  • 右側壁を選択
  • shift+D(複製)
  • そのままX-4500入力(入力数値は左上に表示)
  • 左クリックで確定
  • トランスフォーム位置X:-2250mm/Y:0mm/Z:1250であればOK
★追加オブジェクトの作成される場所

オブジェクトを追加すると3Dカーソルの位置にオブジェクトが作成されます。(オブジェクト原点を中心に)

デフォルトでは3Dカーソルがワールドの原点(X:0/Y:0/Z:0)にあるため、追加オブジェクトが画面中央に作成されています。

またこのカリキュラムでは3Dカーソルワールド原点にあることを前提に解説しているので、3Dカーソルが違う場所にある場合はshift+Sカーソル → ワールド原点に変更してください。

STEP④ 天井の作成

STEP④ 天井の作成

床を複製して天井を作成します。

STEP
床面を複製

床面を複製していいきます。

  • 床面選択
  • shift+D(複製)
  • そのままZ2500入力(入力数値は左上に表示)
  • 左クリックで確定
  • トランスフォーム位置X:0mm/Y:0mm/Z:2500であればOK
STEP
天井の非表示

天井を表示したままだと作業がしにくいので非表示にします。

  • 天井面選択
  • アウトライナー(青ラインのオブジェクト)目のアイコンクリック
  • 天井面が非表示

※アウトライナーのオブジェクト横に表示されているアイコンは、ビューポートやレンダーなど様々なシーンに対しての表示/非表示の切替えボタンです。

STEP⑤ 窓の開口

STEP⑤ 窓の開口

壁に開口を開ける方法は様々ですが、いちばん簡単な方法として「モディファイヤー」を使っていきます。

STEP
開口用オブジェクトの作成

モディファイヤーの「ブーリアン」を使うため開口サイズの立方体を用意しします。

  • shiftA(追加)>メッシュ立方体
  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム寸法
  • X:1600mm/Y:2000mm/Z:1200mm入力
  • ctrl+A(適用)スケール
STEP
オブジェクトの移動

開口用オブジェクトを上部壁に移動させます。

  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム位置
  • X:0mm/Y:1750mm/Z:1250mm入力
STEP
モディファイヤー「ブーリアン」の追加

モディファイヤーの「ブーリアン」を追加していきます。

  • 開口を開ける壁(開口用オブジェクトが重なっている)を選択
  • プロパティモディファイヤー(スパナマーク)
  • モディファイヤーを追加生成ブーリアン
STEP
ブーリアンの設定

ブーリアンの設定をして開口を開けていきます。

  • ブーリアン差分クリック
  • オブジェクト右側スポイトマーク>開口用オブジェクト選択
  • ソルバー正確クリック
STEP
確認と適用

開口が開いているか確認して適用していきます。

  • 開口用オブジェクト非表示(アウトライナー目のアイコン)で開口を確認
  • 開口が開いていれば…
    壁面選択モディファイヤー>設定したブーリアン(下三角)クリック>適用
  • 非表示中の開口用オブジェクトは削除
    選択X(削除)
STEP⑥ アセットの読込み

STEP⑥ アセットの読込み

窓の開口に窓を入れ込んでいきます。
今回は窓のアセットを用意しているので、アペンドを使って読み込んでいきます。

STEP
アペンド(読込み)

アペンドからアセットを読み込んでいきます。
配布ファイルwindow_assetを用意しておいてください。

  • ファイルアペンドwindow_asset.blend選択>アペンド
  • ObjectA(全選択)>アペンド
    ※アペンドする場合は基本的にObjectから
STEP
アペンドオブジェクトの確認

アペンドしたオブジェクト(アセット)はアウトライナーのwindowとして読み込まれています。

  • アウトライナーwindow(三角矢印)>アペンドしたオブジェクト

※提供アセットのオブジェクトEmpty(親子)としてまとめているためwindowの下層に入っています。

STEP
アセットの移動

窓の開口部分に移動させます。

  • アウトライナーwindow選択
  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム位置
  • X:0mm/Y:1750mm/Z:650mm入力
STEP⑦ 巾木の作成

STEP⑦ 巾木の作成

巾木を作成していきます。

STEP
上部壁面側の巾木

上部壁面側の巾木を追加していきます。

  • 右上のナビゲートZをクリック(視点を上面に)
  • shiftA(追加)>メッシュ立方体
  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム寸法
  • X:4300mm/Y:10mm/Z:60mm入力
  • ctrl+A(適用)スケール
  • アイテムトランスフォーム位置
  • X:0mm/Y:1645mm/Z:30mm入力
STEP
下部壁面側の巾木

下部壁面側の巾木は複製して作成していきます。

  • 巾木を選択
  • shift+D(複製)
  • そのままY-3290入力(入力数値は左上に表示)
  • 左クリックで確定
  • トランスフォーム位置X:0mm/Y:-1645mm/Z:30であればOK
STEP
右壁面側の巾木

右壁面側の巾木を追加していきます。

  • shiftA(追加)>メッシュ立方体
  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム寸法
  • X:10mm/Y:3280mm/Z:60mm入力
  • ctrl+A(適用)スケール
  • アイテムトランスフォーム位置
  • X:2145mm/Y:0mm/Z:30mm入力
STEP
左壁面側の巾木

左壁面側の巾木を複製して作成していきます。

  • 巾木を選択
  • shift+D(複製)
  • そのままY-4290入力(入力数値は左上に表示)
  • 左クリックで確定
  • トランスフォーム位置X:-2145mm/Y:0mm/Z:30であればOK
座標で設置していましたが…

今回は座標での設置ですが、本来であればスナップ機能を使って感覚的に設置することも可能です。

また巾木の長さも編集モードを使えば数値を使わずに調整が可能です。

※このカリキュラムでは「基礎編①」「基礎編②」の知識だけでも作成できるように使用する機能を制限して解説しています。

STEP⑧ カメラの設定

STEP⑧ カメラの設定

レンダリング(書き出し)をするための画角を決めるためのカメラの設定をしていきます。

STEP
カメラの追加

カメラを追加していきます。

  • shiftA(追加)>カメラ
  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム
  • 位置X:3000mm/Y:4000mm/Z:900mm入力
  • 回転X:90°/Y:0°/Z:70°入力
  • カメラビュー切替え = 3Dビューポートカメラアイコンクリック
    ※壁に埋まっていて何も見えない状態
STEP
カメラプロパティの設定

カメラプロパティからカメラの設定をしていきます。

  • カメラ選択プロパティデータ(カメラアイコン)
  • 範囲の開始1500mm
    ※カメラの原点から映像を映す開始位置の設定
  • ビューポート表示外枠1.000
    ※カメラに映らない部分を黒塗りに
  • 焦点距離24mm
    ※画角の設定(広角に)
  • シフトY0.050
    ※水平垂直回転が可能=パースが歪まない
STEP⑨ ライティングの設定

STEP⑨ ライティングの設定

ここではライトを(サン)を追加してライティングの設定をしていきます。

STEP
太陽光(サン)の追加

ライト(サン)を追加します。

  • shiftA(追加)>ライトサン
  • Nキー(サイドバーを表示)
  • アイテムトランスフォーム
  • 位置X:2700mm/Y:4000mm/Z:4000mm入力
  • 回転X:-50°/Y:0°/Z:-50°入力
    ※太陽光の線(オレンジ)が室内に入っている状態
STEP
ライトの強さの設定

ライト(サン)の強さ(明るさ)の設定をします。

  • アウトライナー>Sun選択
  • データプロパティ(電球マーク)>ライトサン強さ60
STEP
天井の表示とカメラビュー

天井を表示してカメラビューに切替えます。

  • アウトライナー(天井オブジェクト)目のアイコンクリック
    ※天井を表示させる
  • カメラビュー切替え(カメラアイコン)
STEP
レンダービュー(ビューポート)の設定

レンダービューでの表示設定をします。

  • レンダープロパティ(カメラ背面アイコン)
  • レンダーエンジンCycles
  • デバイスCPUorGPU
    ※グラフィックボード搭載のPCの場合はGPU
  • サンプリングビューポート最大サンプル数24
    ※数値が大きすぎるとレンダービューでの表示に時間がかかる
  • デノイズチェック
STEP
出力サイズの設定

出力サイズでカメラの大きさ(書き出しサイズ)を設定していきます。

  • 出力プロパティ(プリンターアイコン)
  • フォーマット解像度X:1920px/Y:1080px
    ※基本的には1920px×1080pxサイズでOKです。
    ※縦長にする場合はXとYを入れ替えます。
STEP
レンダービューでの確認

レンダービューの設定ができましたの確認していきます。

  • Zレンダー
    ※もしくはビューポート右上艶ありの球アイコン

窓から光が入っていることが確認できます。
また、窓ガラスには「ガラス」仕様のマテリアルを設定しているため、光が透過しています。

STEP⑩ マテリアルの設定

STEP⑩ マテリアルの設定

マテリアル(仕上げ)の設定をしていきます。

STEP
マテリアルビューに切替え

軽量ながらマテリアルの様子を確認できるマテリアルビューに切替えます。

Zマテリアル
※もしくはビューポート右上半艶の球アイコン

STEP
床のマテリアル

床のマテリアルを設定していきます。

  • 選択
  • マテリアルプロパティ新規クリック
  • マテリアル名変更floor
  • サーフェスベースカラー明度0.12
  • サーフェス粗さ0.4
STEP
巾木のマテリアル

巾木のマテリアルを設定していきます。
また、1つのマテリアルを複数のオブジェクトにコピーしていきます。

01.マテリアルの設定

1本だけマテリアルを設定していきます。

  • 巾木選択
  • マテリアルプロパティ新規クリック
  • マテリアル名変更habaki
  • サーフェスベースカラー明度0.5

02.複数オブジェクトの選択

マテリアルをコピーするために、マテリアルを設定していない3本の巾木を選択していきます。
また最後にマテリアルを設定した巾木を選択します。

  • 視点切替え>天井非表示
  • 他の3本の巾木選択shift+左クリック(複数選択)
  • 最後にマテリアルを設定した巾木選択

03.マテリアルを選択物にコピー

マテリアルを選択物にコピーをしていきます。

  • マテリアルプロパティマテリアルパネル>左側(下三角)>マテリアルを選択物にコピー

これで他の3本にもマテリアルが設定されます。

STEP
壁のマテリアル

壁のマテリアルを設定していきます。

01.マテリアルの設定

1枚だけマテリアルを設定していきます。

  • 選択
  • マテリアルプロパティ新規クリック
  • マテリアル名変更wall
  • サーフェスベースカラー明度0.95
  • サーフェス粗さ0.3

02.複数オブジェクトの選択

他の3枚の壁を選択して、最後にマテリアルを設定した壁を選択します。

  • 視点切替え>天井非表示
  • 他の3本枚の壁選択shift+左クリック(複数選択)
  • 最後にマテリアルを設定した壁選択

03.マテリアルを選択物にコピー

マテリアルを選択物にコピーをしていきます。

  • マテリアルプロパティマテリアルパネル>左側(下三角)>マテリアルを選択物にコピー
STEP
天井のマテリアル

天井のマテリアルを設定していきます。

  • 天井表示(目のアイコン)>天井選択
  • マテリアルプロパティ新規クリック
  • (マテリアル名変更)
  • サーフェスベースカラー明度0.95
  • サーフェス粗さ0.2
  • Zレンダーマテリアルの確認マテリアルビューに戻す
STEP⑪ レンダリング

STEP⑪ レンダリング

最後にレンダリングの設定をして書き出していきます。

STEP
ワールドの環境光の設定

ワールド(ビューポート全体)の色・明るさを設定していきます。

  • ワールドプロパティ(地球アイコン)
  • サーフェス強さ20
  • レンダービュー>明るさ確認
    ※ライトやワールドの色・明るさはレンダービューでしか確認できません。
  • サーフェスカラー明度1.000
STEP
レンダリングの設定

レンダリングの設定をしていきます。

  • レンダープロパティ
  • サンプリングレンダー
  • ノイズしきい値0.07
  • 最大サンプル数256
    ※数値が大きいとレンダリング時間がかかります。
  • デノイズチェック
STEP
レンダリング

レンダリングを開始します。

  • トップバーレンダー画像をレンダリング
  • レンダリング画面
    Remaining=残り時間
    Sample 〇〇/256=残りのレンダリング数
  • (レンダリング完了)>画像保存任意の場所に保存
  • データも保存して完成
STEP
きれいなレンダリング画像

先程のレンダリングの設定の場合、ノイズしきい値が大きいためノイズが発生しています。
そのため設定を変更して、高品質なレンダリング画像に仕上げていきましょう。

  • レンダープロパティ
  • サンプリングレンダー
  • ノイズしきい値0.01
  • 最大サンプル数1024
  • デノイズチェック
  • トップバーレンダー画像をレンダリング

比較してわかるように、ノイズしきい値が小さく、サンプル数が大きいときれいにレンダリングされます。
しかし、実践してみるとわかるようにレンダリング時間が長くなるため、サンプル数を上げるもしくはノイズしきい値を下げるのどちらかのみ調整すると、レンダリング時間が短縮されます。

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